研究課題/領域番号 |
22520630
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研究機関 | 昭和女子大学 |
研究代表者 |
金子 朝子 昭和女子大学, 文学研究科, 教授 (10138505)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 英語の語りの物語 / コーパス / 英語教材 |
研究概要 |
平成24年度は、昨年度までに収集したデータの中から、『三匹の子豚』の物語の語りを記述したテキストファイルを集めてコーパス化を行い、それを使用して昭和女子大学の紀要『学苑』858号(pp.2-14)に「英語母語話者が語る物語と英語教育での活用」(1)『三匹の子豚』のタイトルで、シリーズ第1編として論文を掲載した。英語で語られる物語の語りの特徴と、それらを英語指導のための教材として使用することの利点を検討した。 また、主にオーストラリア、ニュージーランドの英語母語話者に、自分が幼い頃に聞いた「昔むかし」で始まる物語を語ってもらい、アンケートの回収とレコーディングを行った。イソップ物語など、世界共通で語られている物語であっても、地域によって少しつづ内容が違っているものも多く聞かれた。また、いわゆるfamily storyの分類に入る、自分達の祖先がその国に移り住んで以来、どのように今の生活を築いて来たのかに関する話もいくつか収集することができた。 すでに収集したアメリカ、イギリスの英語母語話者の音声データは、それを記述して、プロファイル、テキスト(.txt)ファイルと共にウェブサイト (http://aso.swu.ac.jp/corpus/) に掲載した。平成25年度は、イギリスのデータ数を更に増やすことと、カナダでのデータ収集を予定しており、イギリスのデータは日本で、カナダのデータは夏期休暇中にカナダ、トロントで収集する予定としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
イギリスのデータの数がまだ予定より少ない。 平成24年度は本務の関係で、データ収集のための出張が学年度末となり、予定していた音声データの記述やプロファイルの整理がまだ完成に至っていない部分がある。また、ウェブへの登録も予定通りに終了していない部分が残っている。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度のデータ収集のための出張が学年度末になってしまったことから、本年度は、夏期休暇中に進めるべく計画中である。 収集済みのデータの整理をスムースに行い、『三匹の子豚』から始めたシリーズの論文の執筆を行う。また、本研究の最終年度となる平成25年度には、予定通り、本研究で収集したデータに出現するレキシカル・フレーズを中心とした英語初級学習者向きの教材の開発が完成するように準備を整えたい。
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