研究課題/領域番号 |
22520640
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研究機関 | 国立高等専門学校機構 鶴岡工業高等専門学校 |
研究代表者 |
畑江 美佳 国立高等専門学校機構 鶴岡工業高等専門学校, 総合科学科, 准教授 (20421357)
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研究分担者 |
石濱 博之 上越教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (00223016)
佐藤 淳 国立高等専門学校機構鶴岡工業高等専門学校, 電気電子工学科, 教授 (10235351)
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キーワード | 英語教育 / 小学校外国語活動 / 教材・教具 / 絵本 / ICT教材 |
研究概要 |
平成23年度から開始された小学校外国語活動における活動内容の一案として「絵本」の活用が挙げられる。「絵本」を取り入れた年間活動計画やカリキュラムを構築することは、児童のコミュニケーション能力を伸ばし、言葉や異文化への興味・関心を促進させ、活動の多様化を図る上で意義がある。 本研究では、小学校教員へのアンケート調査や、該当する地域及び諸外国での授業の視察を実施して、現在の小学校での「絵本」活用の実態を把握すること、そして、該当する「絵本」の類型化を図り、小学校外国語活動の中での効果的な運用方法を試案し、実際に授業で活用しさらに検討を加える、という当初の計画のもと、平成22年度は、絵本及び文献の収集、アンケート調査内容の検討、該当地域での授業の視察、などを実施した。 平成23年度は、畑江・佐藤の勤務地である鶴岡市、石濱の勤務地である上越市に近い糸魚川市、また石濱が平成19・20年度に「英語活動サポート事業」の学識経験者として研究に携わった石川県かほく市、津幡市の教育委員会協力のもと、教員に対する「絵本活用に関するアンケート」を実施した。実施時期は23年9月から10月、回答数は250弱であった。これに統計処理を施し分析した結果を報告書としてまとめ、24年2月に協力校へ配布した。この調査から、絵本活用には地域差、教員差があり、活用に継続性はなく、年数回、1冊1度きりの利用が現在の主な「絵本」の活用方法であるという実態が浮き彫りにされた。 また、畑江は、23年6月に「小学校外国語活動における『英語絵本』活用の教育的効果-コミュニケーション能力の素地を養うための活用法」(国際融合文化学会国内大会)を発表、今野・佐藤は、ICT教材としての電子黒板用絵本を作成し、その実践活用に向けて改良を加え、24年1月に「クラウドに対応した電子絵本の作成」(高専シンポジウムin熊本)の発表を行い、将来の絵本活用を見据えた研究を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画のとおり、23年度は、教員に対するアンケート調査を実施し、報告書を作成したこと。また、電子黒板用絵本の試作、地域の小学校で電子黒板を授業で活用した。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は、今までの研究成果から、「絵本」を取り入れた年間活動計画やカリキュラムを作成し、その一部を該当地域の小学校で実際に活動に取り入れてもらい、児童の興味・関心度及び理解度を検証する。また、絵本を取り入れた先進的な小学校教育をしているフィンランドの教育現場の視察及び資料収集を実施し、日本の小学校での「絵本」活用の際の参考としたい。また、英語教育学会等での研究発表、学術誌への論文投稿も積極的に行い、研究成果を発信することを心掛けたい。
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