この研究は、60年代後半から70年代前半にかけて日本のなかで登場した新しい女性運動の展開や衰退について明らかにしたものである。とりわけ、新しいアジア認識を主張する女性たちの考えを明らかにした。また、韓国女性の呼びかけに応答する形で始まったキーセン観光反対運動や、ウーマン・リブの中で提示された新しいアジア認識について分析した。そして、1975年の国際婦人年世界会議をきっかけに日本で台頭した主流の女性運動を取り上げながら、ウーマン・リブのアジア認識・加害者意識が、以後の女性運動のなかでいかに継承されたか、または衰退したかを分析した。
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