(1)横浜開港資料館所蔵の幕末・明治期の英字紙The Japan weekly Mailを1870年以降について調査して、攘夷関係記事を収集した。 (2)英国ロンドン市の国立公文書館において、Satow Papersのうち、サトウの日記(PR030/33/15/1-17)をデジタル・カメラによって撮影し、画像をUSBメモリに保存した。 (3)同国ケンブリッジ市のケンブリッジ大学図書館において、「アストン和書目録」登載の国学著作と当館所蔵アストン・コレクション中の国学著作との照合・書き込み調査を行い、調査結果をUSBメモリに保存した。乕尾達哉『先駆的英国人日本学者のネットワーク』(平成16~18年度科学研究費補助金(基盤研究(C))研究成果報告書)を適宜参照した。具体的には、平田篤胤「たまだすき」で、本の各頁上部余白に鉛筆書きによる夥しい書き込みがなされ、アストンが篤胤の著作を丹念に読み込もうとしたことが明らかになった。また、この過程で、アストン旧宅の蔵書と「アストン和書目録」との関係を媒介するラベル機能を有する紙片を発見し、「アストン和書目録」が実際にアストンによってどのように使用されたかを具体的に明らかにした。この成果は論文として発表した。 (4)横浜開港資料館において、日本アジア協会紀要に掲載されたサトウ、アストン、チェンバレンらの著作から国学著作を引用・言及した記述を調査した。
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