研究課題
①最終年度となる本年までに,約170件の古代ウイグル語帳簿資料の解読・ローマ字テキスト転写作業を行なった。ただし,既存の語彙集に含まれない不明語が予想以上に多いことが確認されたため,最終的なテキスト校訂資料集の刊行までにはなお時間を要する。②国内(大阪・京都)において,帳簿資料を含む古代ウイグル語行政文書に関する成果発表,および資料調査を行なった。③イスタンブル(トルコ共和国)で開催された国際トルコ学会大会で,帳簿資料を含む古代ウイグル語行政文書に関する研究報告を行なった。④その他,以下に掲げるような個別の研究論文を発表した。古代ウイグル語帳簿資料を歴史学的に利用した研究としては,税役関係の出納簿の情報をその他の諸種文書と比較検討することを通じて,モンゴル時代(13~14世紀)のウイグル社会に行政的な十進法住民組織と並行して相互扶助組合的組織が遍在し,種々の経済活動の主体となる一方,税役徴発に際しても実質的にその負担の単位として機能していたことを解明した。また,田籍を中心に諸種のウイグル語文献にみえる地名に関する歴史地理学的分析を行ない,現在の新疆の各都市との比定に成功した。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Kutadgu Nom Bitig (Wiesbaden, Harrassowitz)
巻: 論文集 ページ: 印刷中
Besbalikli Singko Seli Tutung anisina Uluslararasi Eski Uygurca Arastirmalari Calistayi (Ankara, Turk Dili Kurumu)
人文社会論叢(人文科学篇)
巻: 30 ページ: 29-50
Yalim Kaya Bitigi: Osman Fikri Sertkaya Armagani (Ankara, Turk Kulturunu Arastirma Enstitusu)
巻: 論文集 ページ: 427-432
岡本隆司(編)『中国経済史』名古屋大学出版会
巻: 論文集 ページ: 175-176