研究課題/領域番号 |
22520709
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
山本 真 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 准教授 (20316681)
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研究分担者 |
丸山 宏 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (00229626)
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キーワード | 地域社会 / 福建省 / 華僑・華人 / 基督教 / 移民 / 文化交流 / 社会史 / 中国 |
研究概要 |
本研究は、20世紀前半、海外移民やキリスト教の普及により民衆レベルでの対外交流が進展した福建沿海部を主な考察対象とし、海外との繋がりに起因する社会・文化変容を、民衆が生きた「場」である地域の視角から探求するものである。 これに鑑み2010年度、研究代表者の山本は以下の現地調査を行った。すなわち2010年8月に中国福建省福州市に位置し、プロテスタント系ミッショナリーが合同で設立した福建協和大学を起源とする福建師範大学を訪問し、歴史系の資料室に保管されているキリスト教関係資料を閲覧した。さらに過去に教会関係者による働きかけを通じ集団でマレーシアへの移民が行われた古田県と園清県に赴き聞き取り調査を行った。これにより移民やキリスト教伝道が盛んに行われた地域のミクロな社会経済的背景を確認することができた。なお、この成果については『中国研究月報』64巻9号で発表した。 分担者の丸山は福建省福州の南部に位置する〓田県における社会変容を研究するため在地民間信仰に関わる研究書や史料を購入し、これを精読した。 さらに2011年3月5日には東マレーシア・サラワク州シブ市から蔡増聡氏(サラワク華族文化協会)および黄孟礼氏(マレーシア、シブ市、メソジスト教会サラワク華人年議会文字事業部)を筑波大学に招聘し、福建から東マレーシアへの移民に関わる華人史・基督教史の研究会を開催した。報告タイトルは蔡増聡「サラワクの華人社会」及び黄孟礼「ボルネオのメソジスト教会」であった。
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