本研究は、20世紀前半、海外移民やキリスト教の普及により民衆レベルでの対外交流が進展した福建沿海部を主な考察対象とし、海外との繋がりに起因する社会・文化変容を、民衆が生きた「場」である地域の視角から探求した。 研究遂行に際しては、中国福建省の福州付近の華僑の送り出し県である古田県やホ田県、さらに移民先のマレーシアサラワク州シブ市、ペラ州シティアワンに赴き現地調査を実施した。さらにアメリカ合衆国のエール大学神学院図書館、カリフォルニアのフレズノパシフィック大学の図書館において福建省で活動したキリスト教宣教師の文書を閲覧した。
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