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2012 年度 実績報告書

王国体制下のコミュニティ支配に関する研究―コンバウン王国の事例から―

研究課題

研究課題/領域番号 22520722
研究機関愛知大学

研究代表者

伊東 利勝  愛知大学, 文学部, 教授 (60148228)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードアフムダーン,アティー / 村落コミュニティ / 「異民族」支配 / 前近代社会 / コンバウン王国 / エーヤーワディー流域世界
研究概要

ミャンマー国ヤンゴン市,マンダレー市,メイッティーラー市,パコックー市の現地調査を2回行い,王国時代における王務員(アフムダーン)と「異民族」に関する史料の収集,とりわけエーヤーワディー川流域にそってパコックー県やザガイン県に現存するニャウンヤン王国時代後半およびコンバウン王国時代前半期の窟院壁画のなかに見られる「異民族」の画像を調査した。
以上の史料を精査した結果,王室側が,「異民族」を兵士や宮廷警備隊として積極的に取り込んでいたこと,一集落内にアティー(平民)とアフムダーンが,また別々のアフムダーンが同居しており,こうしたコミュニティが畿内のみならず,王国内に偏在していたことが明らかとなった。
その結果,アティーとアフムダーンは別系統の機構によって支配されていたので,村落の中で住民相互の利害が一致せず,日常生活は同一サイクルで展開されていたが,集落全体が一致して何かに当たるということはほとんどなく,村の縛りなどは存在しなかったという結論が導きだされた。
集落に住む人びとの心理的凝集性,すなわち村という社会単位への帰属意識も二次的であった。従ってこうしたコミュニティの中で「民族」は,いつでも変更できる属性としての意味しか有していなかったと考えられる。
また副次的に,大英図書館に所蔵されているGovernment of India, Foreign Department のPolitical Proceedings中に散在する「マンダレー日記」の1864年4月13日から1867年4月6日までを収集・校訂し,資料としてPDFで公開できるようにした。さらに,主として植民地時代に作成された5万分の1地図をデジタル化し,これをPC上で容易に検索でき,かつ画面上で拡大縮小できるようシステムを構築し,内外のミャンマー史研究者に配布した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] ミャンマーと民族問題2012

    • 著者名/発表者名
      伊東利勝
    • 雑誌名

      ワセダアジアレビュー

      巻: 12号 ページ: 30-35

  • [雑誌論文] コンバウン王国前期における村落コミュニティについて

    • 著者名/発表者名
      伊東利勝
    • 雑誌名

      愛知大学文學論叢

      巻: 148

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公開日: 2014-07-24  

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