研究課題
研究代表者土肥義和と研究分担者岡野誠・片山章雄の3名は、研究実施計画にもとづき、以下の整理作業と調査研究を行なった。1、東洋文庫がロシア科学アカデミーから入手した内陸アジア出土文書マイクロフィルム363リール中の、古ウイグル・ソグド語文書マイクロフィルム30リールに含まれる胡語・漢語文書を抽出し、「文書番号・齣数対照目録」のデータベース化の方針を決めて作業を行い、胡語文献の裏面に書写された漢語文献の内容目録の草稿を作成した。なお、そのうちの非仏教関係文書については、録文集を作成するとともに、それぞれの史料を評価する段階に入った。2、関連する漢語・胡語資料の所蔵機関の調査については、旅順博物館における現地調査を継続した。分担者片山は、研究協力者とともに、旅順博物館と龍谷大学とに分蔵される文書断片の綴合案を提示し、発見当初の霊芝雲の外貌を復元した。そして、その成果をふまえて、代表者の土肥が、霊芝雲型官府文書について考察した結果を公表した。また、分担者岡野は洛陽においてソグド系の「安菩夫妻」の墓と墓誌を調査し、その成果を公表した。3、代表者土肥は、敦煌仏教文化との比較や供養人題記を分析するため、同行の分担者・補助者、日中の協力者らとともに、河南省における宋代寺院石刻資料を収集してきたが、開封市の繁塔に見える北宋初期の仏教石刻資料調査については一定の区切りに到達した。また、参考資料として鄭州開元寺の石棺銘を調査した。それらは、報告書年度分冊に、主編者として関係者名も示し資料集補遺のかたちで提示した。以上のうち特に調査研究については、資料所蔵先の事情もあるのでインターネット上での成果公表は控え、報告書冊子を作成してその中で成果を共有することとした。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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土肥義和代表『内陸アジア出土4~12世紀の漢語・胡語文献の整理と研究』
巻: 平成23・24年度分冊 ページ: 3-5
巻: 平成23・24年度分冊 ページ: 21-26
巻: 平成23・24年度分冊別冊 ページ: 3-28
巻: 平成23・24年度分冊 ページ: 7-13,14A,14B