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2012 年度 実績報告書

炭素14年代による縄紋集落の研究

研究課題

研究課題/領域番号 22520774
研究機関中央大学

研究代表者

小林 謙一  中央大学, 文学部, 准教授 (80303296)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード炭素14年代測定 / 考古学 / 日本先史時代 / 縄文時代 / 集落遺跡
研究概要

昨年度に引き続き、神奈川県大日野原遺跡の縄文時代中期の集落跡の発掘調査とその整理作業をおこなった。重複する縄文時代中期竪穴住居5軒の住居出土の炭化物について炭素14年代測定し、住居の構築の順番ごとの年代を推定した。その結果、最も古い5号住居の年代は絞りきれなかったが、曽利1式~4式期の4軒の住居のうち曽利1式期の住居は200年度穂古いが、その後の曽利3b式~曽利4b式の住居3軒については約100年間の間で住居を完全に埋め戻してから構築していく状況が復元できた。さらに比較材料として、山梨県梅之木遺跡・堰口遺跡や栃木県仲内2遺跡などの縄文時代中期住居の年代測定をおこない、1軒の住居の使用期間が10年程度と考えられる測定結果を得た。
縄文時代中期集落の存続期間や一軒の竪穴の埋没にかかる時間を考察し論考にまとめるとともに、これまでの研究で検討してきた福島県井出上ノ原遺跡、神奈川県大日野原遺跡の発掘調査報告書を刊行した。年代測定結果も合わせて報告したほか、大日野原遺跡の事例については学会発表もおこなった。山梨県内集落での火災住居出土の炭化材の年輪試料によるウイグルマッチングを利用した年代測定例について分析を進めるなど、住居の構築・使用・廃棄に係わる時間推定について、多くの成果を得ることができた。
さらに比較対象として、縄文時代以外の事例である東京都入間城山遺跡の8世紀の火災住居炭化材のウイグルマッチングや、韓国新石器時代の土器付着物、青銅器時代集落の火災住居の炭素14年代測定を行い、その分析もおこなった。日本古代の火災住居では古材を混ぜて住居を構築した可能性を検討し、韓国青銅器集落では、集落内で同時期の火災住居例が認められるなど、集落の営みについての検討材料を得ることができた。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 図書 (4件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] 韓国青銅器時代集落の炭素14年代測定2013

    • 著者名/発表者名
      小林謙一
    • 雑誌名

      『紀要』中央大学文学部

      巻: 史学第58号(通巻246号) ページ: 1-40

  • [雑誌論文] 二股(2)遺跡出土試料の14C年代と安定同位体比測定による分析2013

    • 著者名/発表者名
      小林謙一・茅野嘉雄
    • 雑誌名

      『研究紀要』青森県埋蔵文化財センター

      巻: 第18号 ページ: 1-24

  • [雑誌論文] 縄文土器製作に関する予備的実験―縄文時代草創期土器の混和材による縮小率の検討―2013

    • 著者名/発表者名
      小林謙一・坂本稔・村田六郎太・加曽利貝塚土器づくり同好会
    • 雑誌名

      国立歴史民俗博物館研究報告

      巻: 第175集 ページ: 163-195

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本先史・古代竪穴住居の構築材の年代測定による住居構築年の研究2012

    • 著者名/発表者名
      小林謙一
    • 雑誌名

      国立歴史民俗博物館研究報告

      巻: 第176集 ページ: 5-56

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 栃倉岩陰遺跡「下部」出土土器の炭素14年代について2012

    • 著者名/発表者名
      小林謙一
    • 雑誌名

      佐久考古通信

      巻: №111 ページ: 7-8

  • [学会発表] 北海道帯広市内出土縄紋時代早期土器付着物の炭素14年代2013

    • 著者名/発表者名
      小林謙一
    • 学会等名
      第15回AMSシンポジウム(J-AMS-15)
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      20130309-20130310
  • [学会発表] 炭素14年代測定を利用した縄紋時代中期重複住居群の分析2012

    • 著者名/発表者名
      小林謙一・矢島良多・河本雅人
    • 学会等名
      日本考古学協会第78回総会研究発表
    • 発表場所
      立正大学
    • 年月日
      20120526-20120527
  • [図書] 中央大学文学部考古学研究室調査報告1 井出上ノ原遺跡2006・2007年度調査2013

    • 著者名/発表者名
      小林謙一
    • 総ページ数
      86
    • 出版者
      中央大学文学部
  • [図書] 中央大学文学部考古学研究室調査報告2 大日野原遺跡第3次調査遺構編2013

    • 著者名/発表者名
      小林謙一
    • 総ページ数
      38
    • 出版者
      中央大学文学部
  • [図書] 縄文はいつから!?地球環境の変動と縄文文化増補版2012

    • 著者名/発表者名
      小林謙一・工藤雄一郎
    • 総ページ数
      258
    • 出版者
      新泉社
  • [図書] 考古学リーダー21縄文研究の新地平(続々)~縄文集落調査の現在・過去・未来~2012

    • 著者名/発表者名
      小林謙一・黒尾和久
    • 総ページ数
      242
    • 出版者
      六一書房
  • [備考] 中央大学文学部 小林謙一ゼミ・考古学研究室

    • URL

      http://c-faculty.chuo-u.ac.jp/~atamadai/

  • [備考] 中央オンライン 土器はいつから? 人類文化の画期を探る

    • URL

      http://www.yomiuri.co.jp/adv/chuo/opinion/20120820.htm

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公開日: 2014-07-24  

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