近年,経済成長の著しい新興国におけるITサービス業の地域的展開とそれにともなって形成される産業集積地域の実態ならびに構造変化を解明することを目的とした。その結果,以下の点について明らかとなった。すなわち,新興国の中でもインドにおけるITサービス業は輸出を背景としたオフショア方式により発展してきた。こうしたオフショア方式は新たなITサービスの勃興に寄与し,ITを活用した関連サービスの輸出という新分野の開拓へとつながっている。当該国のITサービス業は輸出指向型産業としての性格を今まで以上に強化しつつある。そうしたITサービス業の急成長を支えたのは優秀かつ豊富な人的資源の存在であった。
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