本研究は、カナダのブリティッシュコロンビア州における日系(日本人)ガーディナー(庭園・造園業)の歴史的展開を4期にわけ、民族産業としての成立とその再編について考察した。 第1期は1900年代初頭にあたり、日本庭園の模索期になる。1920年代から太平洋戦争開戦にあたる第2期では、排斥によって漁業・製材業界などから締め出された日本人のなかには、庭園業で活躍する人々も少なくなかった。1947年から1960年代初頭にあたる第3期では、戦前からの経営者のもと、二世・帰加二世が雇用者として活躍した。1970年代になり、戦後の移住者を迎える第4期では、造園業の技術が日本・アメリカから導入されるうようになった。
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