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2012 年度 実績報告書

樺太観光におけるまなざしの形成とマイノリティの表象

研究課題

研究課題/領域番号 22520812
研究機関北海道大学

研究代表者

宮下 雅年  北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 教授 (90166174)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード樺太 / サハリン / 観光 / 故郷 / 郷土 / 墓参 / 恵須取 / 引揚げ
研究概要

1.昨年度来の各種聞き取り、同窓会等の団体機関紙および『樺太日日新聞』の通読をもとに、戦前の樺太住民の日常生活の模様や先住少数民族について世間に流布していた見方に関して知見を得るとともに、とりわけ樺太出身の関取に焦点を当て、1930年代から大相撲を通じて樺太が「郷土」として(さらに戦後は「故郷」として)構築される過程を追跡した。これは論文「樺太・恵須取出身の関取若浪と清恵波―郷土の創造あるいは故郷の想像と大相撲力士―」にまとめたが、現時点では未公刊である。
2.8月17日にユジノサハリンスクにてサハリン州スポーツ・観光・青少年政策大臣マゴメドフ氏(Magomedov Magomed)らと面談し、近年のサハリン観光の状況を聞いた。その模様は8月20日にACTBのオンライン・ニュースで報道された。この面談によってサハリン観光が徐々に変貌しつつあることがわかった。72時間のビザ免除はその証である。州政府としては、観光がサハリン社会に好影響をもたらすと考えて積極的に促進しようとしている。観光を契機にインフラ整備や雇用創出、生活水準の向上、さらには民族文化・工芸の維持を見込んでいる。
3.サハリンを訪れる外国人観光客は、年によって変動があるが、3ないし4,000人程度であり、その9割は日本人である。従来その8割が「墓参」または「故郷」訪問を目的としていた。それが徐々にではあるが多様化・複線化している。中でも州政府が推奨するのは、フィッシングを中心とする「自然ツアー」であり、ニブフ等の先住民族の伝統儀式や祝祭行事である。とはいえ、日本人観光客は依然として団体で訪れているのが現状であり、行程から外れているがためにサハリンの「宝」と出会い損なっているとも言える。
4.まだ「帰郷」ツアーが中心であるという現況を踏まえて、その典型的な様子と引揚者にとっての樺太観について国際学会で報告した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] A Home-Coming Visit to Karafuto: How is a home reconstructed after a long absense?

    • 著者名/発表者名
      Miyashita, Masatoshi
    • 学会等名
      BRIT XII 2012 FUKUOKA/BUSAN
    • 発表場所
      福岡国際会議場(福岡市)

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公開日: 2014-07-24  

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