主に次の6点が明らかになった。(1)ドイツと旧アフリカ領の間の記憶のギャップを媒介する様々な実践が見られた(植民地戦争犠牲者追悼碑の建立等)。 (2) 植民地の他者との対話の場はインフォーマルなレベルにとどまっている。 (3) 平和主義的な植民地軍人等の平和資源を見出すことができた。 (4) 「和解」を銘打つ取り組みは、「戦後和解」をモデルとしながら、開発の経路といった植民地後の特殊性を示す。 (5) 植民地由来の遺骨返還が研究倫理の問題を再提起している。 (6) 「自然民族/文化民族」の非対称な分割が植民地主義的レイシズムの前提となり、その克服のために「自然とのつながり直し」がテーマとなる。
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