国家の周辺地域におかれた牧畜社会は、生態・経済・政治資源をめぐる民族間の対立が頻繁におきている。本研究は、難民化した牧畜民の生存にかかわる経済活動について研究した。南エチオピアで避難生活をおくるガブラ人を対象に調査を行い、ラクダ交易が彼らの生存に重要な役割を果たしていることを明らかにした。 ラクダ交易には、南エチオピアで飼育している肥ラクダを海外に輸出する交易と、北ケニアで飼育されている痩ラクダを南エチオピアに輸入する交易の二つが存在する。それぞれの経済的インパクトについて実証的な研究をおこなった。
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