研究概要 |
本研究は、「仕事の人類学」という研究枠組みにおいて、「ワークライフバランス」をめぐる諸政策と人々の実践との間にある相互作用を文化人類学的手法を用いて明らかにすることを目的とする。 研究の最終年度であった平成25年度は、オランダでの現地調査は実施せず、これまで収集したデータのとりまとめ・分析ににあたったほか、8月5日~10日に英国マンチェスター大学で開催されたInternational Congress of Anthropological and Ethnological Sciences (IUAES) 第17回世界大会において、「“Four days at home, three days at a day-care”: The gendered meaning of time and place in the Dutch ways of reconciling work and family”」と題する口頭発表を行った。この発表においては、オランダ社会における公的保育の利用状況の背景要因となるケア規範をインタビュー事例を通じて明らかにした。 このほか、本研究の調査成果にもとづく単著『働くことと生きること~オランダ流ワークライフバランスの技法』を出版する準備を整え、すでに入稿済みである。平成26年度中に『仕事の人類学』と題する共編著も出版予定となっている。
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