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2012 年度 実績報告書

占領期琉球における米国人による地誌および社会調査の歴史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22520832
研究機関神奈川大学

研究代表者

泉水 英計  神奈川大学, 経営学部, 准教授 (20409973)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード沖縄 / 台湾 / 冷戦 / 軍政 / 社会調査
研究概要

米軍統治下の琉球列島における社会科学調査と民間情報教育行政がどのような関係にあったか。このような問題を念頭に過去2箇年にわたり収集した資料の最終的な整理を進めるた。と同時に、この資料群から浮かび上がってきた歴史的事実について理解の裾野を拡げるために、違う立場からの記録類や、同時並行的におこなわれていた他の分野の学術調査と、これと結びついた対住民行政政策について関連情報をの収集に努めた。
具体的には、琉球大学附属図書館が所蔵するジョージ・カー文書すべての画像処理および概要目録の作成を完了し、最終形態となる詳細目録についても若干の書誌確認を残すのみとなっている。一方で、米国から派遣される専門家による琉球の地誌調査と、これにもとづいた米軍の民政計画を琉球住民側からみる格好の史資料として、カーと親交のあった川平朝申氏の個人文書の存在が明らかとなった。所蔵館である那覇市歴史博物館の協力を得てその調査を進めたところ、これを媒介にして、カーと同様に琉球列島学術調査プログラム(SIRI)に加わった軍医ギルバート・ペスケラによる肺結核調査および公衆衛生行政へと研究の視野を延長することができた。さらに、このような琉球住民側への着目は、残存関係者への面談調査による情報収集という新たなアプローチの可能性を開いた。本年度中には、往時のカーやペスケラと交友を持ったり、両者それぞれの現地協力者の役割を果たりした者、あるいはこのような人々の遺族から有力な情報を収集することができた。また、両人と同じくSIRIプログラムで琉球に派遣された文化人類学者ダグラス・ハリングの調査中に彼の案内役を務め、その後も交信を続けた元調査助手からインタビューを取るために奄美諸島に赴いた。
本研究によって得た資料を活用した報告として平成24年度中には5本の口頭発表をおこない、年度末までに5本の論考が出版された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (5件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] コンタクト・ゾーンとしての占領地沖縄2012

    • 著者名/発表者名
      泉水英計
    • 雑誌名

      歴史と民俗

      巻: 第29号 ページ: 185-204

  • [雑誌論文] 米軍統治下の「琉球人の肺結核」調査とその背景2012

    • 著者名/発表者名
      泉水英計
    • 雑誌名

      科学史研究

      巻: 51 ページ: 239-242

  • [学会発表] 沖縄公衆衛生と引揚者2013

    • 著者名/発表者名
      泉水英計
    • 学会等名
      川平朝申研究会
    • 発表場所
      沖縄県立芸術大学
    • 年月日
      20130330-20130330
  • [学会発表] 琉球列島学術調査(SIRI)、1951-1954―米国人類学・歴史学と沖縄軍政2012

    • 著者名/発表者名
      泉水英計
    • 学会等名
      法政大学国際日本研究所
    • 発表場所
      法政大学
    • 年月日
      20121012-20121013
  • [学会発表] 沖縄の民族誌的研究における「戦前」と「戦後」―政治的文脈の変化はパラダイムを交替させたのか?2012

    • 著者名/発表者名
      泉水英計
    • 学会等名
      琉球大学国際沖縄研究所シンポジウム
    • 発表場所
      沖縄県立博物館・美術館
    • 年月日
      20120811-20120812
  • [学会発表] 琉球列島学術調査(SIRI)とその背景としての植民地台湾人脈2012

    • 著者名/発表者名
      泉水英計
    • 学会等名
      沖縄民俗学会
    • 発表場所
      沖縄県立芸術大学
    • 年月日
      20120728-20120728
  • [学会発表] 「琉球列島の復興」と太平洋学術部会によるフィールド調査2012

    • 著者名/発表者名
      泉水英計
    • 学会等名
      日本科学史学会
    • 発表場所
      三重大学
    • 年月日
      20120526-20120527
  • [図書] 植民地近代性の国際比較―アジア・アフリカ・ラテンアメリカの歴史経験2013

    • 著者名/発表者名
      永野善子
    • 総ページ数
      19-46
    • 出版者
      お茶の水書房
  • [図書] 第二次大戦および占領期の民族学・文化人類学2013

    • 著者名/発表者名
      泉水英計
    • 総ページ数
      157-177
    • 出版者
      神奈川大学国際常民文化研究所
  • [図書] 日本民族学の戦前・戦後―岡正雄と日本民族学の草分け2013

    • 著者名/発表者名
      クライナー・ヨーゼフ
    • 総ページ数
      470-503
    • 出版者
      東京堂出版

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公開日: 2014-07-24  

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