イングランド中西部ヘレフォードシャにおけるフィールドワークを通して、2004年のEUの東方拡大とともに大量にカントリーサイドに流入した東欧系移民と地域コミュニティとの関係について調査研究を遂行した。研究からは、ミドルクラス転入者を中心とする地域住民が自発的に組織を立ち上げ、積極的に移民たちに関わる形でその混乱を収拾していった経緯が明らかになった。同時に、東欧系移民たちが同地においてコミュニティを形成しつつありながら、その一方で将来的な選択肢を多様に確保しようとしている実態を把握することができた。
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