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2010 年度 実績報告書

災害復興の資源化とコミュニティの創出に関する民俗学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22520839
研究機関新潟県立歴史博物館

研究代表者

陳 玲  新潟県立歴史博物館, 学芸課, 研究員 (10373474)

研究分担者 池田 哲夫  新潟大学, 人文社会教育科学系, 教授 (50313490)
飯島 康夫  新潟大学, 人文社会教育科学系, 准教授 (20313489)
小野 博史  新潟大学, 人文社会教育科学系, 特任助教 (30573042)
中野 泰  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 講師 (20323222)
キーワード災害復興 / 帰村 / 資源化 / コミュニティ / 民俗文化
研究概要

本年度は研究代表者・研究協力者がそれぞれ各集落で調査を行った。
梶金集落では十二神社の復興とその作業そのものが地域の再生に大きな役割をはたしてきたことが確認された。これはまず、コミュニティの心的な核となるものを先に再生し、その作業そのものを地域の人々が主体的に行うことによって、地域の再生が促された例と言えるだろう。特に、夏祭りとその準備は地域の人々にとって大きな存在であった。この十二神社の復興は梶金集落の「地域復興デザイン策定事業」の中でもその重要性が指摘され、行政による復興計画にも示されている。本来、一方で宗教施設でもあるとされる神社の復興を通して、行政が地域の復興を推進しようとした事例として注目されるものでもある。
また、池谷集落では震災後設立された生産組合が新しいコミュニティの核になっている。この生産組合は集落に帰村した世帯のうち9戸と「通勤農業」の4戸が共同で設立したもので、共同で農機具を購入し、機器のオペレーションや水管理、除草などを分担し営農している。元来、米作りは集落の共同作業であったが、高度経済成長による農業の機械化や、兼業化などによって、米作りが集落の共同作業ではなくなっていた状況の中、再度、米作りが集落の共同作業となったことを確認した。今後、この共同作業が集落の再生にどのような影響を与えるか追っていく必要があると考えている。
今後はこれら地域再生の民俗の事例を蓄積し、普遍的な民俗文化として紹介し、東日本大震災からの復興への提案も行いたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 震災における村落社会の動態と重層的コミュニティーの顕現-山宵志地域における「集落薄生」事例の民俗学的研究-2010

    • 著者名/発表者名
      中野泰
    • 雑誌名

      日本学

      巻: 30 ページ: 245-276

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 災害復興地における地域社会づくりの取り組み2010

    • 著者名/発表者名
      谷口陽子
    • 雑誌名

      高齢者のウェルビーイングとライフデザインの協働

      ページ: 53-67

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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