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2012 年度 実績報告書

近代イタリアにおける刑事法文化と社会構造との史的相互連関に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22530003
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

小谷 眞男  お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 准教授 (30234777)

研究期間 (年度) 2010-10-20 – 2013-03-31
キーワードイタリア / 国際情報交換 / 法文化史 / 市民社会 / ベッカリーア / 司法統計 / 刑事法
研究概要

2011年度に着手したベッカリーアの市民社会論について引き続き解析を進めた。ベッカリーアは市民刑法原理の矛盾を「市民と人の二元論」によって克服しようとしたという仮説を立て、解釈のカギをなす名誉論を集中的に検討した。作業の成果は、2013年度中には公刊される予定の共同論文集に収録されることに決まった(「ベッカリーア『犯罪と刑罰』における市民・人・名誉―イタリアにおける市民社会論のために」杉田ほか編『市民社会論』、初校ゲラ校正中)。他方、19世紀イタリア刑事法文化史を司法統計などの一次資料によって再構成した論文を「リソルジメント」(北村・伊藤編『近代イタリアの歴史---16世紀から現代まで---』、pp.45-72)として公表した。研究報告「セレーナ・クルス事件再考」(講述録は『新しい家族』no.56に掲載予定、初校ゲラ校正済み)は、その副産物である。これらの研究を含め、今までのイタリア法文化史研究全体の中間総括作業を企図し、研究報告「イタリア人にとって法とは何か」(講述録は『星美学園短期大学日伊総合研究所報』9に収録)をおこなった。これは、イタリア法文化の歴史的考察、裁判事例の分析などにもとづいて、イタリア法文化の本質を「文化としての法」に見出すことができるというテーゼを追究したものである。以上の過程において、複数のイタリア人研究者との意見交換から大きな刺激を受けた。この中間総括作業の成果に基づくさらなる展開として、2012年度末に龍谷大学矯正・保護総合センター主催「人と社会を結ぶソーシャル・ファーム---罪を犯した人を排除しないイタリアの挑戦---」シンポジウムにおいて講演をおこない(Ustreamで視聴可能)、さらに2013年6月末にイタリア文化会館にて開催予定の日伊比較法研究会設立大会にて、イタリア法文化論に関する研究報告をイタリア語でおこなう予定(確定)。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] イタリア人にとって法とは何か---法律としての法と文化としての法---2013

    • 著者名/発表者名
      小谷眞男
    • 雑誌名

      星美学園短期大学 日伊総合研究所報

      巻: 9 ページ: 4-36

  • [雑誌論文] セレーナ・クルス事件再考---社会的養護をめぐるイタリアの法文化---2013

    • 著者名/発表者名
      小谷眞男
    • 雑誌名

      新しい家族:養子と里親制度の研究

      巻: 56 ページ: 1-17

  • [学会発表] セレーナ・クルス事件再考---社会的養護をめぐるイタリアの法文化---

    • 著者名/発表者名
      小谷眞男
    • 学会等名
      養子と里親を考える会
    • 発表場所
      大正大学
    • 招待講演
  • [学会発表] La Protezione civile e la cultura giuridica italiana

    • 著者名/発表者名
      小谷眞男
    • 学会等名
      日伊比較法研究会
    • 発表場所
      イタリア文化会館
  • [図書] 市民社会論2013

    • 著者名/発表者名
      杉田孝夫編
    • 総ページ数
      300
    • 出版者
      おうふう
  • [図書] 近代イタリアの歴史---16世紀から現代まで---2012

    • 著者名/発表者名
      北村暁夫・伊藤武編
    • 総ページ数
      270頁
    • 出版者
      ミネルヴァ書房

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公開日: 2014-07-24  

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