2012 年度研究成果報告書

武力紛争に際しての「生命に対する権利」の裁判規範性-イギリス司法を素材として

研究課題

研究課題/領域番号	22530043
研究種目	基盤研究(C)
配分区分	補助金
応募区分	一般
研究分野	公法学
研究機関	津山工業高等専門学校
研究代表者	大田肇津山工業高等専門学校, 一般科目, 教授 (30203798)
研究期間 (年度)	2010 – 2012
キーワード	生命に対する権利 / ヨーロッパ人権条約 / 国際人権法 / イギリス1998年人権法
研究概要	イギリス軍のイラク戦争・占領におけるイラク人虐殺事件に関し、その遺族が、イギリス国防省を相手取って、イギリスの国内裁判所の訴訟を起こした。遺族の主張の法的根拠は、ヨーロッパ人権条約及び1998年人権法の中の「生命に対する権利」であった。この主張を、国内裁判所は、人権条約の適用範囲から外れるとして斥けた。しかしながら、ヨーロッパ人権裁判所は、管轄権の例外にあてはまるとして、その適用を認めた。この判決は、他の類似の事件の判断にも影響を及ぼしている。