2005年2月16日に発効した京都議定書に基づき欧州連合が制定した排出量取引指令によって、EU ETSが設立された。 排出量取引指令はイギリスおよびドイツにおいても国内法化されたが、ドイツにおいては、施設プールの形成が認められていた。しかし、プールには競争法との潜在的な抵触がある。その結果、2009年4月の指令改正によって第二フェーズ終了後はプールを維持することができないこととされた。 一方、国際排出量取引は現実に行われてはいない。仮に国際排出量取引をめぐる紛争がWTO紛争解決機関に提訴された場合、GATT20条、GATS14条という一般的例外の発動によって措置が正当化される可能性が高い。
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