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本年度は、医療計画を中心に第5次医療法改正に至る医療法改正の経緯を検討するとともに、本研究課題に関連した医療政策の動向について分析を進めた。また、石川県、福井県の医療計画担当者から医療計画作成の手続の現状を中心に聞き取り調査を行った。
本年度の研究成果の一部については、研究代表者が所属する日本社会保障法学会において学会報告を行った(「医療提供体制に関わる法制度の変化と課題一医療計画を中心に」2010年秋季総会シンポジウム「医療制度改革の到達点と今後の課題」)。この報告では、第1次医療法改正以降の医療計画の経緯、第5次医療法改正に基づく医療計画の内容、手続面での特徴、医療計画に基づく医療連携体制の構築における法的課題について報告した。自由開業制を基調とした医療体制をとるわが国においては、医療計画に基づく医療連携体制の構築や医療機能の集約化といった課題は、診療報酬や補助金による誘導を中心とした施策によって進めざるを得ないことを指摘し、診療報酬や補助金の交付と医療計画との連動性を高める可能性を検討した。以上の学会報告の準備作業として、学会報告各地の研究会(北海道大学社会法研究会、九州社会法研究会、関西社会保障法研究会)において報告を行い、本研究の問題点や課題について検討する機会を得た。
このほか、医療計画と情報提供体制を中心に医療提供体制の変化と課題を検討した論文の準備作業を行い、2011年度の公表に向けて執筆作業を進めた。
本年度の物品費、旅費については以上の課題を遂行するために用いた。
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