研究課題/領域番号 |
22530076
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
小林 秀之 一橋大学, 大学院・国際企業戦略研究科, 教授 (30107495)
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研究分担者 |
河村 基予 山梨学院大学, 法務研究科, 准教授 (80337477)
安達 明久 富士常葉大学, 総合経営学, 教授 (10552474)
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キーワード | 民事法学 / 民事訴訟法 / 紛争処理法制 / 法的交渉学 |
研究概要 |
本研究は、法的交渉学の日米における最先端の研究成果を概観し、法的交渉学が紛争解決に適用される「法制度上の区分」、および「紛争の種類区分」などの観点から、その内容を整理・要約するとともに、その結果を踏まえて、倒産事件等を中心とする我が国における主要なビジネス紛争の類型と適用された交渉パターンの具体的検証を行い、今後の類似紛争解決に当たっての実践的な法的交渉学上の示唆を得ることを目的とする。 初年度の平成22年度は、日本の法的交渉学の研究としては、わが国の主要文献全部の講読および分析を研究メンバーがそれぞれ徹底に行った。分析は、本研究の協力者である「協働型交渉研究意見交換会」の実務家メンバーにも協力を依頼し、実務の観点からも文献を分析した。また、米国の法的交渉学の研究としては、ハワイ大学ロースクール、カリフォルニア大学サンフランシスコ校およびバークレー校を訪問、インタビューによる聞き取り、各研究機関等の最新の文献を閲覧等することにより、米国における法的交渉学の最新の研究の調査を行った。 研究調査の結果、意外にもわが国の法的交渉学と米国の法的交渉学との間には落差があり、米国の研究の最先端を十分に理解することが重要であることが判明した。そのため、米国の法的交渉学のロースクール等で用いられているテキストを中心に米国法的交渉学の現状を全体的に把握することに努めた。わが国の法的交渉学の最前線および全体像を理解するため、わが国の全文献をほぼ読破すると共に、交渉術を体系的に解説したNegotiation Genius「交渉の達人」の著書森下上智大学教授に講演をお願いした。これらの研究結果は、月例で開催している「協働型交渉研究意見交換会」で発表を行い、メンバー各位が情報を共有、事例分析のための下地作りを行った。
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