本研究においては、保険法の片面的強行規定による解約返戻金規整、ドイツにおける長期疾病保険の保険料積立金の活用制度、解約返戻金に関する約款を無効としたドイツの判決、無効となった保険約款を補充したドイツの判決、民法債権法改正要綱案の約款規制による解約返戻金規整の在り方について集中的に研究した。 その成果として、現代の日本の状況に対応した解約返戻金規整を実現するためには、最低解約返戻金保障、疾病保険の保険料積立金の活用制度、情報提供規制と約款の明確化を一体化した法制度の構築が必要であることを明らかにした。
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