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2012 年度 実績報告書

成年後見法制の比較法的検討と日本法への改正提言

研究課題

研究課題/領域番号 22530092
研究機関早稲田大学

研究代表者

田山 輝明  早稲田大学, 法学学術院, 教授 (30063762)

研究分担者 山城 一真  早稲田大学, 法学学術院, 助教 (00453986)
黒田 美亜紀  明治学院大学, 法学部, 准教授 (60350419)
志村 武  関東学院大学, 法務研究科, 教授 (80257188)
青木 仁美  早稲田大学, 法学学術院, 助手 (80612291)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード成年後見 / 成年後見法の改正提言 / 障害者権利条約 / オーストリアの代弁人法 / 成年後見人の法定代理権 / 意思決定のサポートシステム / 国際研究者交流(ドイツ) / 国際研究者交流(オーストリア)
研究概要

24年9月に招請したオーストリア・インスブルック大学のミヒャエル・ガナー准教授に成年被後見人の選挙権について、同国の法的経験を話していただいて、討論を行った。同時期に発行された我々の研究成果である『成年後見制度と障害者権利条約』(三省堂)とが、現に提起されていた成年被後見人の選挙権確認訴訟に大きな影響を与えた。また、フォルカー・リップ教授には、25年2月に成年後見人の医療同意権に関してドイツの法的経験を話していただき、大いに討論し、理解を深めることができた。この間に、成年後見人の法定代理権や取消権が、障害者権利条約との関連で問題になってきたので(本人意思の表明を抑圧しているのではないか等)、その点も配慮して、同意権に関する講演をお願いした。ドイツでは、医療同意権についても、日本におけるよりは法的な議論が進んでいる。そこで、日本の成年後見人の医療同意権に関する日弁連の試案をリップ教授にドイツ語で予めお送りして、日本の制度に関する同教授の意見を聞くことができた。私たちは、同時並行で日本の成年後見法制の改正提言の検討を行ってきたので、これらによって、本研究の成果が相当に具体化してきた。
オーストリアの代弁人法との関連についても、ガナー准教授は既に言及されているので、今後は、法制度的にきわめて類似性のある3つの国の法制度の比較をしながら、成年被後見人の医療同意権についても、改正提言をまとめることができると考えている。
なお、講演会に参加した実務家や障害者団体の関係者からは、大変重要な問題提起であったとの意見が寄せられている。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 死後事務委任の可能性―その有効性と委任の承継、解除権行使の基準について2013

    • 著者名/発表者名
      黒田美亜紀
    • 雑誌名

      明治学院大学法科大学院ローレビュー

      巻: 18号 ページ: 31-46

  • [雑誌論文] 本人の自己決定を尊重するアメリカの成年後見制度統一任意後見法における本人の自己決定尊重と任意後見人の権限濫用防止の必要性の調和から日本法への示唆を求めて2013

    • 著者名/発表者名
      志村武
    • 雑誌名

      社会保障法

      巻: 28号 ページ: -

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 故人の生存中にその子や配偶者の世話を委託された者が死後に事務処理を遂行した場合の法律関係(高松高裁平成22年8月30日判決)2013

    • 著者名/発表者名
      黒田美亜紀
    • 雑誌名

      月刊登記情報

      巻: 53巻2号 ページ: 6~12

  • [雑誌論文] 家庭裁判所から選任された成年後見人による横領と親族相盗例の準用の有無(最高裁平成24年10月9日決定)2013

    • 著者名/発表者名
      黒田美亜紀
    • 雑誌名

      旬刊速報税理

      巻: 2013年3月1日号 ページ: 38~45

  • [雑誌論文] 死後の事務における故人の意思の尊重と相続法秩序2012

    • 著者名/発表者名
      黒田美亜紀
    • 雑誌名

      明治学院大学法学研究

      巻: 93号 ページ: 49-93

    • URL

      http://www.meijigakuin.ac.jp/~cls/kiyo/93/hougakukenkyu93_kuroda.pdf

  • [雑誌論文] フランス成年後見法の現状概観2012

    • 著者名/発表者名
      山城一真
    • 雑誌名

      実践成年後見

      巻: No.42 ページ: 126-129

  • [雑誌論文] オーストリア代弁人法とその周辺制度の現状2012

    • 著者名/発表者名
      青木仁美
    • 雑誌名

      実践成年後見

      巻: No.41

  • [学会発表] 障害者権利条約と成年後見

    • 著者名/発表者名
      田山輝明
    • 学会等名
      日本成年後見法学会
    • 発表場所
      明治大学
  • [学会発表] 本人の自己決定を尊重するアメリカの成年後見制度―― 統一任意後見法における本人の自己決定尊重と任意後見人の権限濫用防止の必要性の調和から日本法への示唆を求めて

    • 著者名/発表者名
      志村武
    • 学会等名
      日本社会保障法学会 第61春季大会
    • 発表場所
      大阪市立大学
  • [学会発表] ドウ対ロウ事件〔Doe v. Rowe 156 F.Supp.2d 35(D. Me.2001)〕―精神病により後見制度の下にある者は選挙権を剥奪されるというメイン州憲法の規定が合衆国憲法第14修正に反して無効とされた連邦メイン州地方裁判所判決―について

    • 著者名/発表者名
      志村武
    • 学会等名
      成年後見法制研究会
    • 発表場所
      早稲田大学早稲田キャンパス9号館207教室
  • [学会発表] 死後の事務における故人の意思の尊重と相続法秩序-ドイツにおける本人死亡後の代理に関する議論を手がかりとして

    • 著者名/発表者名
      黒田美亜紀
    • 学会等名
      日本私法学会第76回大会
    • 発表場所
      法政大学
  • [学会発表] 死後の事務処理における故人の意思の尊重と相続法秩序

    • 著者名/発表者名
      黒田美亜紀
    • 学会等名
      成年後見法制研究会
    • 発表場所
      早稲田大学早稲田キャンパス9号館207教室
  • [図書] 成年後見制度と障害者権利条約2012

    • 著者名/発表者名
      田山輝明(編著)、志村武、山城一真、青木仁美
    • 総ページ数
      400
    • 出版者
      三省堂

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公開日: 2014-07-24  

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