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2010 年度 実績報告書

福祉国家と世代間連帯についての政治学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22530129
研究機関首都大学東京

研究代表者

堀江 孝司  首都大学東京, 人文科学研究科, 准教授 (70347392)

キーワード福祉国家 / 世代 / 福祉政治 / 福祉と世論 / 福祉と世論
研究概要

社会保障の負担と給付における世代間格差は、福祉国家の基盤である社会連帯を掘り崩しかねない潜在力をもつ。昨今、社会的な関心も高まりつつあるが、日本においてはこの世代間の潜在的な対立を「政治」の問題として理解し研究する努力はまだ乏しいといわざるを得ない。これまで、ジェンダーや少子化の観点から福祉国家研究に従事してきた私は、とりわけ近年、福祉と世論についての研究を進め、信頼や連帯といった価値が福祉国家の維持・発展にとって重要であることを認識するにいたった。研究計画書に書いたとおり、この点をめぐっては、実際の福祉政策や福祉国家の構造と人びとの認知、すなわち世論の次元との両方向からのアプローチが必要となる。
1年目にあたる2010年度は、私の従来の研究の延長で、福祉と世論についての研究を継続しつつ、その中で連帯の価値などを探るとともに、今後のより具体的な分析に向け、既存の世論調査のデータベース化を進めた。また、その一部については「福祉政治と世論」という形で2011年度に発表される原稿にまとめている。
他方、福祉国家の構造の次元に関しては、やはり従来から引き続いてジェンダーの視点を重視した福祉政策研究を行った。その点では、初めて「ジェンダー」をテーマとした比較政治学会の共通論題で報告したことや、女性政策のグローバルな展開についての論文を発表したことが、2010年度の成果である。
ただ、世代に固有の問題については、これらの作業を通じていくらか触れてはいるものの、主には2011年度以降の課題となる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 越境する政策と国際的な規範-女性政策をめぐる国境を越える政治2010

    • 著者名/発表者名
      堀江孝司
    • 雑誌名

      政治を問い直す1 国民国家の境界(加藤哲郎・小野一・田中ひかる・堀江孝司編)(日本経済評論社)

      ページ: 113-131

  • [雑誌論文] 国民国家の境界-時間と空間から問い直す2010

    • 著者名/発表者名
      田中ひかる・堀江孝司
    • 雑誌名

      政治を問い直す1 国民国家の境界(加藤哲郎・小野一・田中ひかる・堀江孝司編)(日本経済評論社)

      ページ: 1-24

  • [学会発表] ジェンダーの比較社会論・比較政策論から比較政治学へ2010

    • 著者名/発表者名
      堀江孝司
    • 学会等名
      日本比較政治学会
    • 発表場所
      東京外国語大学
    • 年月日
      2010-06-20

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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