• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

アジアのなかのスペイン市民戦争

研究課題

研究課題/領域番号 22530147
研究機関久留米大学

研究代表者

石川 捷治  久留米大学, 法学部, 教授 (30047740)

研究分担者 藤村 一郎  久留米大学, 比較文化研究所, 研究員 (00441717)
キーワードスペイン市民戦争 / 国際的内戦 / 統一戦線 / 国際的義勇兵 / アジア / 国境を越えたボランティア / 市民 / ジャック白井
研究概要

本研究の目的は、これまで一般に関係が薄いと考えられてきた、スペイン市民戦争と日本をはじめとするアジア諸国の人々との関連を明らかにすることにある。
(1)研究第二年度として、第一年度の研究を踏まえて、海外・国内で出版された書籍・資料を整理・分析した。その結果、日本・中国・朝鮮・ベトナムについてスペイン市民戦争との関連が、その実体的な動きとともに、輪郭がつかめた。
(2)日本については、当時の各大学のゼミナールや内戦期後を含めて地域のスペインへの関心のあり方を調査した。沖縄についても手掛かりを得た。
(3)中国については、日本人反戦同盟、楊虎城をはじめとするスペイン視察団、中国人義勇兵の肖像などを調査した。
(4)韓国については、1930年代後半以降の労働運動との関係を調査した。
(5)日本外交の対フランコ政権政策およびスペイン認識を明らかにすべく、日本の外交文書の分析に加え、内外で発表された研究論文により、当時の複雑かつ重層的な国際政治における両国の関係の概要がつかめた。
(6)International Brigade Memorial Archive(マイクロフィッシュ版)を入手できたので、それらの読み込み・分析を通じて、「アジアのなかのスペイン市民戦争」にかかわるアジア人の足跡を追う体制が整った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

・中国・朝鮮について、手掛かりをつかみ輪郭はおぼろげながらわかったものの、もう一歩実態の解明が進んでいない。ベトナム、フィリピンに関して情報は多いが、整理する枠組みを含めて今一歩踏みこめていない。
・International Brigade Memorial Archive(マイクロフィッシュ版)の到着が遅れたため、まだ充分に読み込み・分析が進んでいない。

今後の研究の推進方策

研究代表者石川捷治と研究分担者藤村一郎は、遅れをとりもどすため、中国革命にかかわる朝鮮人の足跡を研究する必要から、韓国専門家の山田良介を研究分担者に追加し、国内研究協力者として、ジャーナリストの中村尚樹との共同作業でテーマの解明と最終年度の締めくくりにあたる。
今後は、「アジアのなかのスペイン市民戦争」の全体的輪郭をおさえたうえで、アジアのなかにおけるスペイン市民戦争を解明した今日的意義、とくに日本における意義について考察を進めていきたいと考えている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 九州における「戦争と平和」2012

    • 著者名/発表者名
      石川捷治
    • 雑誌名

      久留米大学比較文化研究年報

      巻: 21輯 ページ: 75-91

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 吉野作造と満蒙特殊権益-門戸開放と中国「保全」-2011

    • 著者名/発表者名
      藤村一郎
    • 雑誌名

      1920年代の日本と国際関係-混沌を越えて「新しい秩序」へ-(杉田米行編)(春風社)

      ページ: 123-166

    • 査読あり
  • [学会発表] スペインの統一戦線-1930年代-2011

    • 著者名/発表者名
      石川捷治
    • 学会等名
      久留米大学法学会
    • 発表場所
      久留米大学会議室
    • 年月日
      2011-09-16
  • [図書] 吉野作造の国際政治論-もうひとつの大陸政策2012

    • 著者名/発表者名
      藤村一郎
    • 総ページ数
      296
    • 出版者
      有志舎

URL: 

公開日: 2013-06-26   更新日: 2014-06-23  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi