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2010 年度 実績報告書

対立規範の相互干渉とレジームの変容:核不拡散条約第4条をめぐって

研究課題

研究課題/領域番号 22530152
研究機関一橋大学

研究代表者

秋山 信将  一橋大学, 大学院・法学研究科, 准教授 (50305794)

キーワード国際レジーム / 規範 / 核不拡散 / 原子力 / NPT
研究概要

平成22年度は、本研究のための調査の一環としてNPT運用検討会議に出席し、会議に出席した各国交渉担当者や来場していた研究者等との意見交換を実施したほか、会議資料の収集を行った。2010年のNPT運用検討会議においては、本研究のテーマである、原子力の平和利用を事実上制限することにつながる、不拡散上の措置をめぐる議論が展開され、ある意味では、NPT運用検討プロセスにおいてその比重が高まった。同時にレジームに内在的に存在しているこの平和利用の「奪い得ない権利」という国際社会の原理的な規範である国家主権に近い規範と、NPTという条約が実現すべき「核不拡散」という規範の間の対立性が顕在化した。
その観点から本研究を見ると、その妥当性および重要性は高いということができよう。今後このような二つの価値規範の相克は当面継続されるであろうと予想され、論点を整理し議論を深めていくことは学問上の価値だけでなく政策上も意義深いと言える。
その中で、研究代表者は、NPT運用検討会議の報告を含め、いくつかの論文を学術誌等に発表し、また、これまで蓄積されてきた従来の研究成果と合わせて、本研究の成果の一部を反映した単著の出版を準備している。
しかしながら、現在のところ研究段階はNPT運用検討会議においた事象の表層的整理にとどまっており、今後はこのような事実関係を元に、より理論面において議論を深め、議論を整理していく必要がある。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 核不拡散政策における普遍性と個別性の相互干渉-転換点としての米印協定2011

    • 著者名/発表者名
      秋山信将
    • 雑誌名

      国際政治

      巻: 163 ページ: 125-138

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 2010年NPT運用検討会議の成果と今後の核軍縮2010

    • 著者名/発表者名
      秋山信将
    • 雑誌名

      立塗と調査

      ページ: 14-25

  • [雑誌論文] 核なき世界(実現への課題)2010

    • 著者名/発表者名
      秋山信将
    • 雑誌名

      外交

      巻: 創刊号 ページ: 98-111

  • [学会発表] Japan as an Authority of Nuclear Non-Proliferation : the Compliance Structure of the Nuclear Non-proliferation Regime and Japan's Non-Prolif eration Policy Assets2011

    • 著者名/発表者名
      Nobumasa Akiyama
    • 学会等名
      International Studies Association
    • 発表場所
      Montreal(カナダ)
    • 年月日
      2011-03-18

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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