ASEAN政府間人権委員会(AICHR)、ASEAN事務局内政治・安全保障共同体局など政府間機構におけるASEAN人権宣言の策定過程、法規範の各加盟国での遵守と浸透を主としてジャカルタで行った。非国家的行為主体としての人権NGOや市民社会グループへのASEAN加盟国政府に対する要請、提言などを行っている代表的な団体をとりあげ、主としてジャカルタ、バンコクで聞き取り調査を行った。聞き取り調査を兼ね、2012年3月末にプノンペンで開催されたASEAN市民社会会議(ACSC/APF)に参加し、草の根の市民社会アクターの意見を調査した。 これまでの調査を踏まえ、日本国際政治学会編『国際政治』第169号(市民社会からみたアジア)へ「東南アジアにおけるトラック2とトラック3チャンネルとの競合的協調関係」として論文を掲載した。 さらに、東南アジア人権研究ネットワーク(Southeast Asian Human Rights Network)主催の第二回東南アジアにおける人権と平和研究(International Conference on Human Rights and Peace in Southeast Asia)の東南アジア における人権部会でペーパーを報告した。同報告論文は会議主催者のレビューを経て、会議ペーパーを基にした本の一部として出版される予定である。
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