研究課題/領域番号 |
22530167
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
中村 英俊 早稲田大学, 政治経済学術院, 准教授 (80316166)
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研究分担者 |
BACON PaulM. 早稲田大学, 国際教養学術院, 准教授 (40350706)
舒 旻 早稲田大学, 国際教養学術院, 専任講師 (20534986)
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キーワード | 国際統合論 / 国際政治理論 / EU研究 / ヨーロッパ統合研究 / 日米欧G7体制 / 地域統合の普及 |
研究概要 |
本研究は、日米欧G7体制の創設・変容の過程においてEU(ヨーロッパ連合)が一つの国際アクターとして果たしてきた役割の理論的・実証的分析を試みている。それは、研究代表者(中村)と研究分担者2名(ベーコンと舒)が、ヨーロッパにおける研究協力者とともに展開する国際共同研究の枠内で実施するものである。特に、研究代表者とオックスフォード大学のマイヤー(Hartmut Mayer)との継続的な共同研究は、その中核を成す。本年度は、研究代表者が5月、9月、11月および2月の4回にわたってオックスフォードを中心にヨーロッパ出張を実施した。また1月末には、マイヤーを招聘して、英語で編著書を出版するために密度の高いワークショップを重ねて開催したことは大きな意義を持った。その結果、「流動化するグローバル秩序における日本とEU」をテーマとする著書の出版計画は、出版社(Ashgate)との交渉開始にこぎつけている。 5月18日にはカンタベリー大学教授のホランド(Martin Holland)が「アジア太平洋から観たEU像」をテーマに、5月31日にはエジンバラ大学教授のカルボーネ(Maurizio Carbone)が「EUの開発援助政策」をテーマに各々ワークショップで発表した。両者には上記著書への寄稿も依頼することができた。本年度で特筆すべきは、研究代表者の2月ヨーロッパ出張を通して、ブリュッセル自由大学(ULB)のテロ(Mario Telo)およびポンイェルト(Frederik Ponjaert)を研究協力者に加えたことであろう。2月13-14日にミラノで開催された「グローバル・アクターとしてのEUの性質」と題するワークショップ参加などを通して、新たな国際共同研究の枠組みを作ることができた。両者には、上記著書への寄稿を依頼するだけでなく、次年度以降の枠組み強化について合意を得ている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
オックスフォード大学のH・マイヤーとの共編著として、「流動化するグローバル秩序における日本とEU」をタイトルとする英語著書の出版計画が着実に進んでいる。ベルリン自由大学の研究協力者との共同研究は停滞気味ではあるが、新たに、ブリュッセル自由大学の研究協力者を得て、「国際アクターEU」に関する国際共同研究は初年度よりも充実しつつある。
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今後の研究の推進方策 |
3年間で英語での共著を出版するという具体的目標については、最終年度の出版社との具体的交渉によるところは大きいが、実質的な意味において、各執筆者(研究協力者)との間でコンテンツを固めているところであり、年度内に各章の草稿を集める実現可能性も高い。
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