| 研究概要 |
平成22年度は研究計画に基づき、以下の点について研究活動を行った。
1. 信念関数(belief function)に関する研究
平成21年度に執筆したbelief functionに関する特徴付け論文を国際的学術誌に投稿し、その過程で、論文を大幅に改訂し、現在、国際的学術誌に投稿・審査中である。この研究は、belief functionに関するこれまでの研究にない新しい視点からbelief functionに光を当てる研究である。
2. 共最小加法性(cominimum additivity)の公理化に関する研究
Ono (2001, International Economic Review)が提唱した不況動学の理論は、近年、世界経済が直面している経済危機を理論的に分析する上で有用なモデルであるが、合理性の視点から必ずしも基礎付けがなされていない。Ono (2001, International Economic Review)のモデルに対して基礎付けを行うために、cominimum additivityの公理化に関する研究は重要なステップとなる。平成22年度内には完成しなかったが、ほぼ完成しているので、平成23年度中のできるだけ早い時期に国際的学術誌に投稿する予定である。
3. 情報集合の内生化
Ono (2001, International Economic Review)のモデルを基礎付けするためには、情報集合の内生化が重要な役割を果たすが、それに関する研究についても、平成22年度は相当程度進展した。上記研究同様、平成23年度中に完成させ、国際的学術誌に投稿する予定である。
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