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2010 年度 実績報告書

市場経済における情報および取引ネットワークの理論的経済制度分析

研究課題

研究課題/領域番号 22530188
研究機関明星大学

研究代表者

山崎 昭  明星大学, 経済学部, 教授 (70143716)

キーワード経済理論 / ミクロ経済学 / 需要概念 / 国際研究者交流
研究概要

本研究の目的は、市場経済において各経済主体が経済取引や情報伝達等の関係で結ばれ内生的ネットワークを形成する可能性がある場合に、経済主体の戦略的行動と協調的行動の相互作用が経済の制度や組織にどのようなインプリケーションをもたらすのかをゲーム理論的に分析することにある。特に、個々の経済主体が相互に異なる情報あるいは異なる選好や資源を持って行動するような状況における戦略的行動と協調的行動の相互作用の結果として、経済主体全体の取引や情報に関して、どのような構造が内生的に生まれるかを分析することを目標としている。
研究計画の初年度は、二つのプロジェクトを実施した。一つは、現代経済理論の基本的枠組みにおける経済の数量および変量に関する認識およびその代表的表現形式である需要概念を中心に経済分析の歴史における経済数量や変量に対する認識の現代経済理論からの解釈を「Debreuコンジェクチャー」の視点から考察した分析結果を和文および英文で公表した。
今一つは、論文"Incentive Efficient Settlement Mechanism"においてGreen教授と共同で取り組んだ経済主体間の資金決済のネットワークを考慮した基礎モデルを、一般的な経済取引のネットワークのモデルへと発展させることから始め、各経済取引主体の競争相手を導入することによって明示的な競争的耳引ネットワーク形成のモデルを構築したことである。そしてこの基本的な経済取引のネットワークのモデルを用いて、取引ネットワーク上の競争の形態がどのような取引結果を生み出すかについて共同研究を進めているところである。これまでに得られた中間的な分析結果を、現在「ヴィクセル型取引ネットワークにおけるエッジワース競争の分析」としてディスカッション・ペーパーとしてまとめている最中であり、今秋の学会で発表の予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] On the Perception and Representation of Economic Quantity in the History of Economic Analysis in View of the Debreu Conjecture2011

    • 著者名/発表者名
      Yamazaki, Akira
    • 雑誌名

      Advances in Mathematical Economics

      巻: 15 ページ: 89-122

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 経済分析の歴史における経済数量の認識と表現形式について2010

    • 著者名/発表者名
      山崎 昭
    • 雑誌名

      三田学会雑誌

      巻: 103 ページ: 25-51

    • 査読あり
  • [学会発表] Non-Existence and Existence of an Equilibrium vs.Market Failure : What to Learn in Theory?2010

    • 著者名/発表者名
      山崎昭
    • 学会等名
      The 3^<rd> Workshop on Analytical Political Economy
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2010-11-28
  • [図書] 経済学のエピメーテウス2011

    • 著者名/発表者名
      丸山徹、山崎昭, 他13名
    • 総ページ数
      436
    • 出版者
      知泉書館

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公開日: 2012-07-19  

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