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2012 年度 実績報告書

日本のリカード研究と欧米のリカード研究の比較検討

研究課題

研究課題/領域番号 22530193
研究機関弘前大学

研究代表者

福田 進治  弘前大学, 人文学部, 准教授 (00322925)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2015-03-31
キーワードリカード研究
研究概要

本研究の目的は、スラッファ編『リカードウ全集』刊行(1951年-1973年)以来の日本のリカード研究と欧米のリカード研究の状況を比較することを通して、両者間の異同、各々の特色を解明することである。このために平成24年度は、前年度の作業を受けて以下の作業を行った。
(a) 前年度に引き続き、研究課題に関連する資料・文献の調査・収集を実施した。また、経済学史学会全国大会(2012年5月26日-27日)、マルサス学会(2011年7月7日-8日)リカードウ国際会議(2012年9月3日-4日、2013年3月27日-28日)他の機会を利用して、内外の研究者からの情報収集に努めた。
(b) 前年度に引き続き、最近20年間の研究史に焦点を絞り、日本のリカード研究と欧米のリカード研究に関連する資料・文献の包括的な整理・検討を実施した。そして、前年度からの継続として、日本のリカード研究の独自の成果と今後の方向性について検討を進め、その一定の総括として、経済学史学会大会においてセッションを組織した。また、近年、欧州の代表的なリカード研究者ハインツ・クルツが日本のリカード研究を批判する論文を発表したことを受けて、リカードの労働価値理論の発展過程について再検討しつつ、クルツの主張を検討し、反批判を試みた。さらに、関連する課題として、近年、石井穣が『古典派経済学における資本蓄積と貧困』(2012年)において、、リカード、バートン、マルクスの経済学の再評価を行ったことを受けて、この著書を検討し、日本の最新の研究成果の評価と今後の研究の展望を行った。
(c) 以上の研究の成果に関する論文を執筆し、『マルサス学会年報』と『人文社会論叢』に発表するとともに、経済学史学会大会、経済思想研究会(2012年11月25日)、リカードウ研究会(2012年12月22日)において、口頭発表を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究内容は当初の計画から若干の変更があるが、おおむね日本のリカード研究と欧米のリカード研究の状況の比較を主題として、学術的に重要であると思われる主題について諸作業が進展し、その成果を論文及び口頭の形で発表するに至っている。

今後の研究の推進方策

これまで通り、日本のリカード研究と欧米のリカード研究に関する資料・文献の調査・収集・整理・検討を通して、両者の比較検討を進めていきたい。ただし、本年度以降は、日本のリカード研究の独自の成果を海外に向けて発信することを重点において研究成果の発表に努めていきたい。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 初期リカードの利潤理論-クルツ教授の批判を受けて-2013

    • 著者名/発表者名
      福田進治
    • 雑誌名

      人文社会論叢 社会科学篇

      巻: 29 ページ: 155-172

  • [雑誌論文] [書評]石井穣『古典派経済学における資本蓄積と貧困』2013

    • 著者名/発表者名
      福田進治
    • 雑誌名

      マルサス学会年報

      巻: 22 ページ: 99-133

  • [学会発表] 日本のリカードウ研究の新展開-理論と政策を中心に-

    • 著者名/発表者名
      福田進治
    • 学会等名
      第76回経済学史学会大会
    • 発表場所
      小樽商科大学
  • [学会発表] 初期リカードの利潤理論-クルツ教授の批判を受けて-

    • 著者名/発表者名
      福田進治
    • 学会等名
      第40回経済思想研究会
    • 発表場所
      東北大学
  • [学会発表] 石井穣『古典派経済学における資本蓄積と貧困』(青木書店)をめぐって

    • 著者名/発表者名
      福田進治
    • 学会等名
      第26回リカードウ研究会
    • 発表場所
      明治大学

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公開日: 2014-07-24  

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