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2010 年度 実績報告書

経済危機と経済学:1970年代日本のマクロ経済思想と経済政策の歴史的考察

研究課題

研究課題/領域番号 22530199
研究機関早稲田大学

研究代表者

若田部 昌澄  早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (00240440)

キーワード経済学史 / 経済学説 / 経済政策 / 日本経済
研究概要

平成22年度は3カ年計画の基礎研究調査期として位置づけられる。
第一に、70年代大インフレについての研究をおこなった。海外の文献展望、日本への研究をはじめ、すでに先行している部分である。海外における研究展望を中心とした『危機の経済政策』(日本評論社、2009年)での展望に続き、まだ手薄である日本の70年代に即して問題の所在を明らかにする論文を執筆し、海外学会で発表した。
第二に、70年代マクロ経済学・経済思想についての研究を行った。大インフレとの関係では、アメリカのマクロ経済学、とくに経済学者ミルトン・フリードマンの業績を再評価することが中心となった。なぜならば、フリードマンこそは金融政策の重要性を早くから強調することで、大インフレの原因と処方箋について学術的かつ啓蒙的に大きな貢献を成し遂げたからである。このフリードマンの業績について研究代表者は最新の文献展望を行った。これについては2011年度の経済学史学会で発表することが決まっている。
第三に、大インフレを含む物価変動を経済学者がいかに捉えてきたかについての展望的論文を執筆した。ここではグローバルな貨幣の動きをいかに統御するかという問題に焦点を置き、主に国際通貨制度と経済学の関わりを分析した。これについては、経済学史学会60周年記念出版において刊行される予定である。
第四に、海外学会での論文発表を行った。日本の経済学史学会で2009年度に報告した論文をさらに発展させて、2010年度の全米経済学史学会(History of Economic Society)で発表を行った。
第五に、海外での資料調査、学会発表や研究協力者との交流を通じての意見交換を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 「通貨安競争は悪」の誤解-国際学派の研究が教えるもの2010

    • 著者名/発表者名
      若田部昌澄
    • 雑誌名

      エコノミスト臨時増刊

      巻: 88 ページ: 13-17

  • [学会発表] The Great Inflation in Japan : How Economic Thought interacted with Economic Policy2010

    • 著者名/発表者名
      Masazumi Wakatabe
    • 学会等名
      History of Economics Society
    • 発表場所
      Syracuse, New York, USA
    • 年月日
      2010-06-27

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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