研究課題/領域番号 |
22530209
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
朝日 幸代 三重大学, 人文学部, 教授 (70298660)
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キーワード | ツーリズムサテライトアカウント / 観光統計 / 地域産業連関表 / 地域観光統計 |
研究概要 |
本研究は、今まで観光統計・環境経済研究が全く取り組まれていなかった日本の観光経済分野において、世界の観光基準に照らし合わせながら、観光統計と経済統計を利用してデータベースを構築し、地域産業連関分析手法を用いた、経済(労働を含む)、環境およびエネルギーを含めた初めての実証的な研究を行うことが目的である。今後の観光経済研究の考察と政策の検討を行い、それによって、現在の日本の観光政策が地域経済においてどのような直接・間接的な効果を示すかを明らかにするものある。 この研究目的のために、平成22年度(2010年)は海外観光サテライトアカウント調査および日本の観光調査研究を行い、Tourism Satellite Account Recommended Methodological Framework(2008)の概要をまとめている。平成23年度(2011年)は地域観光動態調査の情報収集、観光消費動向調査の検討を行い、調査全体について基礎データを入手した。また、観光統計および海外の観光経済モデルの情報収集のため調査を実施し、サーベイ論文を行った。 それによって、今後の地域産業連関分析のための基礎的情報が収集できた。詳細は以下の通りである。 平成23年度(2011年):分析方法について、海外の論文をサーベイし、本研究の方法論を検討した。また、海外観光統計および分析事例の調査を行った。 さらに、観光統計および海外の観光経済モデルの情報収集として、観光統計、観光経済分析、地域のTSA研究者と意見交換を行った。日本の地域に特化した地域間産業連関表を作成し、分析を環太平洋産業連関分析学会雑誌『イノベーション&I-0テクニーク』(査読付学術掲載)に掲載された。 平成24年度(2012年)はデータ収集を継続するとともに、1年目、2年目の研究成果を取りまとめる。またデータ分析結果として、論文をまとめる予定であり、その準備は平成23年度(2011年)の作業結果として終了している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究の目的である分析方法について、海外の文献調査やヒアリングによって状況把握が可能になった。収集したデータをとりまとめ、分析モデルを検討している段階である。1年目、2年目の研究成果をまとめ、分析する手法が決まっているため、本年は分析データのとりまとめと分析結果をまとめる作業、全体を取りまとめる作業が残されている。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度(2012年)はデータ収集を継続するとともに、1年目、2年目の研究成果を取りまとめる。またデータ分析結果として、論文をまとめる予定であり、その準備は平成23年度(2011年)の作業結果として終了している。 本研究を取り組む中で、地域の観光振興に関する観光業、特に小規模宿泊施設の研究も観光統計上から課題があることがわかった。そのため、この調査研究も一部取り入れた分析を行う予定である。 統計データの入手を行っているが、統計調査についてデータは収集されているが、公表がなされていないデータがあるため、詳細なデータ入手が課題である。
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