研究課題
1.研究枠組の構築1-1 受益・費用・負担に関する概念整理「(1)受益・費用・負担の意味づけ」では、「受益者負担」を明確に定義づけたうえで、最終的な便益の帰着先ではなく、道路利用者に限定して問題を捉えた。「(2)費用・負担の一致と乖離に関する課題整理」では、様々な時間と空間に分布している負担、費用について、空間的一致や時間的一致などの観点から、それらを構成する要素(時間や空間、車種など)を踏まえつつ、その一致と乖離の意味づけについて整理した。「(3)受益・負担・費用の一致と短期最適化、長期最適化に関する課題整理」では、受益と負担、費用の一致と、短期的な最適水準、長期的な最適水準について、需要の変化を踏まえつつ、今後必要な理論の構築を図る。受益・負担・費用については様々な要素があり、一致させることと社会的な最適化を実現することが同義であるとは限らず、課金等の調整によって最適化を求める必要がある場合がある。このことによって生じる政策的な課題について理論的な整理をした。1-2 課金、整備財源調達の理論サーベイ道路整備財源を既存の自動車関係諸税から再構築するに当たっての理論的な整理をした。1-3 費用構造の検討道路の種類別の耐用年数を仮定し、現道路資産を過去の道路整備費で説明する方法を検討した。2.対距離課金制度の比較分析2-1 対距離課金、整備財源制度のサーベイ・欧米諸国の対距離課金制度に関する文献調査一橋大学、国土交通省国土技術総合研究所、日本交通政策研究会などにあるデータベース、及び文献資料を整理した。
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