本研究の目的は、自治体のシステム評価体系の構築を行うことである。経済学の視点からシステム評価を行う場合は、費用対便益の観点が重視され、安全性(セキュリティ)の視点が軽視されやすい。また、システムの効率性を重視するあまり、本来のシステム導入の目的である経営面での有効性の評価が疎かになる場合がある。複数の視点からの評価を高めることは、最終的なアウトカムである自治体住民の満足度という便益を高めることに繋がる。住民の満足度を高めるにはそのサービスを提供する自治体職員のシステム満足度の影響を考慮したシステム評価体系を構築する必要がある。本研究では、統計分析に基づいた評価体系の構築を行った。
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