研究課題/領域番号 |
22530234
|
研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
西山 博幸 兵庫県立大学, 経済学部, 准教授 (00309345)
|
研究分担者 |
伊藤 国彦 兵庫県立大学, 経済学部, 教授 (90243675)
|
キーワード | 東アジア / 経済統合 / 成長阻害要因 |
研究概要 |
前年度に引き続き、平成23年度も東アジアの生産分業体制、金融ネットワークの特徴に関する基礎研究(貿易・投資を中心とした統計データ・資料収集)をおこなった。調査に際しては、JETRO香港、SMBC香港支店に協力いただき、東アジア有数の金融ハブである香港経済に関する情報を収集した。いずれの機関からも、貴重な経済データ・資料を提供いただいた。 さらに、理論・実証研究のサーベイを踏まえ、これまでの研究成果を数本の論文にまとめた(「13.研究発表」を参照)。各論文の概要は下記の通りである。(1)「Firm heterogeneity and location strategy of Japanese multinatiohals(2011.4)」は、日本企業の異質性(労働生産性および研究開発投資水準)と海外現地法人の立地選択との関係について、理論・実証的に考察した論文である。本論文は、日本国際経済学会関西支部研究会にて発表した。(2)「Is the policy of corporate tax reduction really beneficial for the Singapore economy?(2011.5)」は、外資獲得などを目的としたシンガポールによる法人税率の引き下げが、当該国経済・厚生におよぼす影響を理論的に分析した論文である。(3)「Firm heterogeneity and geographical location choice of Japanese multinationals in Southeast and Southwest Asia(2012-1)」は、日本企業のシンガポールを拠点とした東南・西南アジア進出行動のパターンと企業特性との関係について、理論・実証的に考察した論文である。特に(2)と(3)の論文作成に際し(モデル設定・利用データ)、JETRO Singaporeに提供いただいた資料が大変有用であったことも書き添えておく。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初に予定した調査や基礎研究は概ね終了し、あとは成果を論文にまとめる段階に達しているため。
|
今後の研究の推進方策 |
予定通り、実物・金融両面のボトルネック要因の提示とその解消方法、ならびに東アジア経済発展の方向性について論文を作成する。研究会あるいは学会での報告も予定している。
|