研究課題/領域番号 |
22530236
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研究機関 | 北海商科大学 |
研究代表者 |
佐藤 博樹 北海商科大学, 商学部, 教授 (20261084)
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研究分担者 |
阿部 秀明 北海商科大学, 商学部, 教授 (60183141)
伊藤 昭男 北海商科大学, 商学部, 教授 (00271213)
田辺 降司 北海商科大学, 商学部, 教授 (90360065)
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キーワード | 低炭素化事業 / 循環型地域社会 / 費用便益分析 / 地域ブランド戦略 / コモンプール資源 / 森林セラピー事業 |
研究概要 |
本研究の目的は、北海道における代表的地域低炭素化事業の経済評価と事業に期待される地域ブランド形成や都市と地域との交流促進可能性の検討を通して、地域の環境・空間特性と地域産業特性に立脚した地域低炭素化事業の展開可能性やあり方を考察することである。研究2年目である本年度の研究内容及び研究成果の概要は、次のとおりである。1.バイオマスタウン津別町における農村型バイオマスタウン事業として展開されている生ゴミ処理事業に関して、税払戻し型CVMを適用し世帯単位・地域単位で費用便益評価を行った結果、堆肥センターを活用した現行の処理事業は経済的にみて効率的であると評価された。一方、山村型バイオマスタウン事業、地域低炭素化事業として展開されている木質ペレットストーブの導入政策に関して実施したコンジョイント分析の結果からは、現状ではストーブの普及は不十分ではあるものの、津別町が展開しているペレットストーブ普及政策は住民のストーブに対する潜在的な選好と整合的であり、住民は政策の妥当性を一定程度支持していると評価された。2.自然豊かな北海道観光を事例に持続可能な観光を展開する上で、資源の適切な管理・運営が不可欠となるコモンプール資源の理論的枠組と観光消費による自然環境への負荷に関する定量分析を試みた。3.地方自治体の森林セラピー事業と仕組みを検討し、健康保養地としての適格性について考察を行った。また、国内外の森林セラピー基地の調査並びに資料収集を行い、健康の維持・増進システムのあり方を整理した。4.中国内蒙古自治区オルドス市を事例に地域経済発展と資源化戦略のあり方について考察を進めるとともに、関係調査として中国研究者との研究交流・文献資料収集(北京:中国社会科学院ほか)及び関連事例調査(山東省東栄市)を実施した。前年度研究調査と本年度研究調査との統合により研究論文の概略及びアウトラインを完成させた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各研究分担者の調査・研究成果の一部が、複数の書籍にて今年度中に随時出版される予定であることから、・全体的にみて各自の研究スケジュールは順調に推移していると判断している。
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今後の研究の推進方策 |
上記したように、研究は現在まで全体的に当初のスケジュール通りの進捗状況と判断しているが、引き続き各研究分担者との連絡を密にして、研究会の開催等の実施により調整をとりながら遺漏なきよう進展を図りたいと考えている。
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