研究課題
2008年のEUによる外航定期船産業における欧州発着航路での同盟廃止という歴史的政策実施に伴い、同盟と実勢運賃・船腹・サービス安定供給について、航路協定やコンソーシャムを含めて分析・政策提言を目的とする。既に米国連邦海事委員会はEUの競争促進政策へ当面追随しない表明を2012年にしており、欧米の政策ダブルスタンダードなどを鑑み、国際市場の競争や安定供給のための、ガイドラインが期待されている。同盟運賃の廃止が過剰船腹の削減などを通してどのように競争運賃をもたらすのか、同盟廃止による競争がサービスの安定供給を妨げるような過当競争や寡占による運賃高騰を招かないか、同盟が自然的に縮小するのではなく強制排除した場合に市場の安定は確保できるのかなどを課題に研究を進めてきた。22年度のEU調査と23年度の米国調査により、それぞれの市場管理と政策実施体制を明らかにしたが、本年度はまず米国が2012年に実施したEU政策の影響の方法を詳細検討し、EU政策の影響が基本的にないことと、今後の分析方法の課題を明らかにした。また、その際のデータ制約問題を検討するためにコンテナ貿易統計社、世界の主要荷主協会が組織している世界荷主フォーラムなどとも議論を行い、市場管理・規制・交渉活動などの制度的な点を含めて、政策と実証分析結果などをまとめた。国際地域ごとに貿易形態、荷主活動、船社行動に違いがあり、特にその点を意識して議論を進めた。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2012 その他
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)
The Conference Proceedings of 2012 International Association of Maritime Economists
巻: IAME2012 ページ: pp.1-27.