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2012 年度 実績報告書

特許公報等のテキストマイニングによる「選択と集中」戦略の立案に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22530261
研究機関埼玉大学

研究代表者

菰田 文男  埼玉大学, 経済学部, 教授 (60116720)

研究分担者 木戸 冬子  東京大学, 情報理工学(系)研究科, 助教 (60527828)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2014-03-31
キーワード選択と集中 / 日本企業 / 技術経営 / テキストマイニグ / データマイニング / 社内知識共有 / データベース / 特許公報
研究概要

過去2年間に、(1)クラウドコンピュータピューティングサービスが提供するデジタル空間上に「書き込み空間を持つ知識創出・共有システム」を試作する、(2)研究室にサーバーを立ち上げ、IBM社のテキストマイニングツールであるContent Analyticsをインストールする、という二つの研究ツールを構築する作業をおこない、特許公報、JDREAM2等の技術文書をインポートするという試行的研究を完了した。第3年目の本年度はこの2つのシステムに企業のプレスリリース、学会の技術論文、有価証券報告書等、さらに多様な技術関連テキストデータを大規模にインポートし、企業の知識創出と共有にとってこのシステムが有効であることを実証することを目指した。
本研究の基本的仮説は、企業の技術力/競争力の向上に不可欠な知識獲得にとって「ナレッジマネジメント」が主張するように企業のコミュニティ内の知識共有(形式知と暗黙知のスパイラル的な進化)が重要であることは十分に認め、そのために上記の二つのシステムを利用することの意義を強調するが、それ以上に企業の個々人の知識創出能力の向上(スキル向上)が重要であるという点に置かれる。なぜならば、企業の研究開発/事業において真に価値のある知識(独創的な知識)は、個人の探索活動から生まれることが多いことは、多くの研究の認めるところだからである。本研究の目的は、個々人の探索にとって役立つ「書き込み空間を持つ知識創出・共有システム」および「テキストマイニング手法」を模索し確立し、個々人の能力向上に資するツールとして2つのシステムを進化させることである。本年度はそのための研究の基礎固めを行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は、上述の二つのシステムに大量の技術関連テキストデータをインポートして、その有効性を高めるための研究を行った。テキストデータの収集に手間取ることも多かったが、これを用いてテキストマイニングし、意味を発見する研究は予定通り進んでおり、そのために書き込み空間を持つ自律分散型のデータベースシステムをどのように構築すれば良いかにっていての知見も得られつつある。
本年度は、昨年度と違って論文等の発表は行わなかったが、そのための準備作業は次年度に向けて予定通り進んでいる。

今後の研究の推進方策

研究面では予定通りに進んでいる。ただ、一つ新たな研究の必要性が生まれている。それは主として工学研究から生まれた「知識の構造化」にかんする研究を導入する必要性である。テキストマイニングにとって、知識を何らかの形で人間が編集・加工することが不可欠であるが、この編集・加工を知識の構造化論にもとづいておこなうことが有効であることが確認できたからである。ただ、「知識の構造化」論を的確に本研究の中に摂取することは簡単ではないので、本格的な取り組みが必要と考えている。

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公開日: 2014-07-24  

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