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2010 年度 実績報告書

貧困削減における社会的企業のグローバルな役割:理論と実証

研究課題

研究課題/領域番号 22530262
研究機関東京大学

研究代表者

池本 幸生  東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (20222911)

キーワードアジア / 社会的企業 / グラミン銀行
研究概要

貧困削減の手法として、援助に頼ることなく、貧困解消という社会的目的を目指しながら経済性を持つ新しい制度を構築することによって貧困削減を達成しようとする試みが様々な形で実践されてきており、その代表例がバングラデシュのグラミン銀行である。このような社会的目的を営利企業として実現しようとするのが社会的企業である。このような社会的企業は、マイクロクレジットの分野だけに限られるのではなく、フェアトレード、有機農業やサステナブル・コーヒーやエコツーリズムなど様々な分野で見られる。本研究は、アマルティア・センのケイパビリティ・アプローチを用いて、アジアの国々で見られる社会的企業の多様な実態を調査し、その仕組みを理論的実証的に示すことを目的としている。
平成22年度に行なったバングラデシュ調査では、グラミン銀行が推進している社会的企業について、ケイパビリティ・アプローチと経済学的分析の比較を通して、その要件について明らかにしようとした。グラミン銀行グループの社会的企業(ヨーグルト事業など)を事例として分析した。一方、貧困世帯の現状について、海外共同研究者であるモティウル・ラーマン教授(ダッカ大学)とともに、5年前に行なった調査と比較可能な形でデータの収集と基礎的な分析を行なった。また、グラミン銀行がスペインで実施しているマイクロ・クレジットの活動についても調査を行なった。
ベトナム調査では、海外共同研究者のホヴェンニエクダム(タイグエン大学)と共同でベトナム中部高原のコーヒー生産地において認証制度の有効性を調査し、コーヒー栽培と少数民族の文化を結びつけたッーリズムの可能性について調査を行なった。
タイ調査については、海外共同研究者のクリアンサック・ブンティアン(マハサラカム大学)との日程上の問題により、当該年度に現地調査を行なうことはできなかった。2年度目以降に調査を実施する予定である。

研究成果

(3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文

  • [雑誌論文] 生産者と消費者をつなぐもの:ベトナム・コーヒーにみる生業と生産の社会的布置2011

    • 著者名/発表者名
      池本幸生
    • 雑誌名

      グローバリゼーションと<生きる世界>(松井健他編)

      ページ: 427-449

    • 査読あり
  • [雑誌論文] グラミン銀行と貧困女性の自立支援2010

    • 著者名/発表者名
      坪井ひろみ
    • 雑誌名

      世界と議会

      巻: 547 ページ: 16-20

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Safe Drinking-Water for the Poor : Initiative of Grameen Veoha Water Ltd2010

    • 著者名/発表者名
      坪井ひろみ
    • 雑誌名

      秋田大学大学院工学資源学研究科研究報告

      巻: 第31号 ページ: 21-27

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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