研究課題/領域番号 |
22530275
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
朴 一 大阪市立大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (70208734)
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研究分担者 |
永野 慎一郎 大東文化大学, 経済学部, 名誉教授 (10054826)
高 龍秀 甲南大学, 経済学部, 教授 (40234687)
裴 光雄 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (60263357)
朴 昌明 駿河台大学, 法学部, 准教授 (00406539)
梁 京姫 大阪市立大学, 大学院・経済学研究科, 特任助教 (90527699)
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キーワード | エスニックマーケット / エスニック・ビジネス / 韓人起業家 / コリアンタウン / 日系人コミュニティ |
研究概要 |
われわれの研究目的は、日本におけるエスニック・マーケットの形成過程、その規模と現状、日本経済への影響などを考察することである。計画では、年4回程度の研究会を実施し、東京と大阪での韓人マーケットに関するフィールドワーク、同マーケットで営業する韓人起業家へのインタビュー調査を昨年度(2010年)に続いて実施する予定であった。2011年度は当初の計画どおり、大阪の生野・桃谷におけるコリアン・マーケットと、東京・新大久保のコリアン・マーケットなどの地域で、計5回の調査・研究を行った。 2011年7月、11月、2012年1月に東京の新大久保と大阪の生野で研究会を実施し、同地域の韓人マーケットでエスニックビジネスを展開する計8名の韓人起業家にインタビュー調査を行った。続いて2012年2月上旬には韓国の高麗大学の日本研究所を訪問し、同センターのセミナーに参加し、在日韓人起業家の渡日経緯や韓人マーケットの形成に関する情報交換を行った。帰国後に大阪で開催した研究会では、新大久保と生野・桃谷(旧「猪飼野」地域)における2つのコリアン・マーケットの歴史的な形成過程についての先行研究を批判的に考察する学術討論会を行った。 また2011年9月には、メンバーの一部と滋賀県湖南市の日系ブラジル人コミュニティーを訪れ、「同地域のエスニック・マーケットや日系人学校を視察し、日系人マーケットにも研究対象を拡大した調査を実施した。さらに同年12月15日には、国土交通省近畿運輸局・大阪韓国総領事館の協力を得て、大阪国際会議場で「コリアタウンの街づくりを通した大阪経済活性化」フォーラムを開催、100名以上の参加者の前で研究成果の一部を発表することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
すでに在日コリアンと日系人マーケットについては、大阪の生野区と東京の新大久保、日系ブラジル人マーケットについては滋賀の湖南市において、数度にわたってフィールワーク・インタビュー調査を実施・完了しており、研究は計画に従っておおむね順調に達成してきたと言える。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究方策としては、在日コリアンと日系人を対象にしたマーケット調査の成果を基礎資料にして報告書を作成し、研究会や学会でその成果を発表していきたい。できれば研究成果を来年度(2013年)中に一冊の本にまとめ出版したい。
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