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2011 年度 実績報告書

ソ連長期実質GDP推計

研究課題

研究課題/領域番号 22530280
研究機関日本大学

研究代表者

栖原 学  日本大学, 経済学部, 教授 (50139078)

キーワード経済体制 / ソ連経済 / マクロ経済指標 / 工業生産指数 / 農業生産指数
研究概要

本研究の目的は,1991年末に崩壊したソ連のマクロ経済指標,とりわけ最も包括的な指標である実質GDP(あるいはGNP)およびその指数を,ソ連成立時から崩壊まで(資料の関係で1913年から1990年まで)の期間について新たに推計することである。ソ連のGDPの大きさとその推移については,現在のところ定説といえるほどのものはない。だからこそ今回,それに挑戦しようとした次第である。
実質GDPを推計する方法としては,歴史統計の権威であるA.Maddisonにならって,工業,農業等の各経済部門についての付加価値生産指数を作成し,それを適切なウェイトで合成することによって経済全体の付加価値生産指数すなわちGDP指数を作成するという手順で進めることとする。すべての部門生産指数を同一の基準年に基づいて推計することは資料の制約から非常に困難であると考えられるので,部門ごとにさまざまな基準年をもつ単一の生産指数を作成し,それらを基準年における付加価値生産シェアをもとに合成することにする予定である。現在のところ,もっとも重要な工業部門についての付加価値生産指数の推計はすでに終了した。これだけで大部の著作となる予定で,この著作は2012年秋の刊行をめざしている。農業については,グロスの生産指数の推計を終えた。ここから中間投入を差し引くダブル・デフレーションによって付加価値生産指数とするか,あるいはグロスの生産指数をそのまま農業の付加価値生産指数とするかは,他の部門についての指数の推計作業の進行状況ともかかわることになろう。建設,運輸,通信,商業については,労働投入のついてのデータを収集中である。これらに部門については,主としてマンアワーによる労働投入の指数をもって生産指数に代替するか,それとも特別の工夫をするか現在考慮中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究は3カ年で終了することを予定していたが,作業量としては現在のところおよそ半分をやや超えた程度を終了したところではないかと思われる。ただし,ソ連工業についての付加価値生産指数というもっとも重要な部分の作業は終わり,それについての著書を今年度中に刊行予定である。

今後の研究の推進方策

なんとか当初の予定通り,3年間でGDPについての指数をまとめることをめざしている。今年の夏休みに,資料収集と論文執筆に集中して取り組むつもりである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 新しいソ連工業生産指数2012

    • 著者名/発表者名
      栖原学
    • 雑誌名

      経済集志(日本大学経済学部)

      巻: 第81巻第4号 ページ: 79-108

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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