研究課題/領域番号 |
22530285
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研究機関 | 嘉悦大学 |
研究代表者 |
跡田 直澄 嘉悦大学, 経営経済学部, 教授 (90144641)
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研究分担者 |
濱田 吉之輔 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教 (10362683)
真鍋 雅史 兵庫県立大学, シミュレーション学研究科, 准教授 (20537071)
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キーワード | 公的病院 / 財務分析 / 経営分析 / 因子分析 / 医療経済 |
研究概要 |
本研究の平成23年度の具体的内容は、まず平成22年度の整備された公的病院の財務データの精査を行った。同様に平成22年度のヒアリング結果を踏まえ、異常値の確認やゼロを多く含むサンプルは今後の分析に支障をきたす可能性があることから、これらを取り除く作業を行った。さらに、後述する抽出された因子をさらに別の変数で回帰することで要因分析を行うため、その要因となる変数の整備を行った。具体的には、公営企業統計年鑑から得られない、診療科や当該市町村の社会経済データ、財政データである。 つぎに、得られたデータをもとに、因子分析、主成分分析を行った。一次的な接近として因子分析、主成分分析を行っており、一部で良好な結果が得られなかったため、再度データの精査を行いながら、分析を進めた。 さらに、特に因子分析を行うに当たっては、因子抽出法がいくつか考えられるが、パネルデータを用いた場合における因子抽出法はどのようなものが適切かについての統計学的な検討を行った。これらを踏まえた因子分析はパッケージソフトでは難しいため、独自にプログラムを開発し、その結果の精査を行った。 その他、海外の研究会で中間的な研究成果の報告を行い、専門家との意見交換を行ったほか、内部の研究会や他の有識者へのヒアリングを行い、研究成果の精度を高める作業を行った。 平成23年度の研究の意義は、最終年度である次年度に研究成果をまとめるための十分な基礎的な作業ができたという点で、大きいものであったといえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データ整備、分析結果が順調に得られており、学会などにおける成果発表がやや遅れているものの、因子分析については当初計画にはない新たな視点を加えており、おおむね順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は、パネルデータに適した因子抽出法による分析を行う他、抽出された因子の要因分解などの分析などを加えることで、分析結果の精度を高めていく。 同時に、得られた成果を学会などで積極的に発表していくほか、学術雑誌への投稿を進めていく。
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