研究課題
技術形成の国際比較研究として、本年度は現地調査をタイにて8月に行った。タイ調査では2011年8月にバンコク近郊にて企業調査をおこない、タマサート大学にて研究打ち合わせを行った。調査は金型技術指導に関するタイ人技術者育成実態調査としてタイホンダにおける日・タイ人材育成プログラムについての検証を行った。さらに、TGI(トレーニングセンター・インキュベーション施設)調査にて、技術インキュベーションの実情を調査した。さらには、MMTH(タイ三菱)にて、タイ人技術者の日本研修フォローアップを行った。2回目タイ調査を11月にも計画したが、洪水のため2回目調査はやむなく中止した。2011年3月に、タイ調査、タマサート大学での研究会をあわせて行った。研究会では、タイへの技術移転に関する論文Theoretical Study of Technology Transfer in Thailandについて報告し、タイ研究者と議論した。本年度の成果として、International Journal of Institutions and Economicsの3巻3号に「Technology Accumulation and the Division of Labour between China, Taiwan and Japan: Taiwanese Automotive Parts and Die and Mould Firms in China」(査読付き論文)単著を掲載した。さらに、2月に名城大学において 国際研究会 "Economic Integration in ASIA"を主宰した。この国際研究会には国内外の研究者12名を招聘し、タイ・マレーシアをはじめ国内外の研究者との研究連携を強化した。本国際研究会は2部構成で、第1部を東北アジア、第2部をASEANとし、マレーシア・タイについての自動車産業技術形成についての論文6本を報告し、議論した。この国際研究会の発表論文は論文集としてまとめた。
2: おおむね順調に進展している
国際研究会を主宰し、関連研究者・協力研究者を名城大学に招聘し、研究論文報告と活発な議論をおこない国際研究会論文集をまとめたこと。研究者との連携を強化し、今後の研究の方向性を確認したこと。査読付きジャーナルに論文を掲載したこと。
24年度は最終年度となるので、継続調査に加えて、今までの調査・研究内容をまとめ学会・学術誌等で報告していく予定である。まず、7月にはマレーシアにて学会にて報告の予定である。さらに、24年度は東京大学 経済学研究所・ものづくり経営研究センターの研究員として1年間研究できる恵まれた研究環境にあるため、この機会を有意義に活用し、最終年度の成果を充実させたい。
すべて 2012 2011
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)
Proceedings of International Workshop Economic Integration in Asia
巻: 1 ページ: 1-18
Global Security and International Cooperation of Japan, China and South Korea in East Asia, Proceedings
巻: 1 ページ: 1-22
International Journal of Institutions and Economics
巻: 3(3) ページ: 397-414