研究課題/領域番号 |
22530292
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
北波 道子 関西大学, 経済学部, 准教授 (60454592)
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研究分担者 |
松田 吉郎 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (30229497)
山田 敦 名古屋市立大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (80322767)
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キーワード | 戦後台湾 / 接収資産 / 土地改革 / 基層金融機関 / 公営金融機関 / 公営事業とその資産 / 継承と断絶 / アメリカの極東政策 |
研究概要 |
平成22年度には台湾史研究会の学術討論会と共催でシンポジウム「1940・50年代の台湾を考える」を開催し、研究代表者、分担者が研究報告を行ったのみならず、5人の台湾人研究協力者を招聘し、その模様を『現代台湾研究』第39号(2011年3月31日)で特集した。また、研究代表者は南京の中国第二歴史档案館を訪問し、史料調査および資料の公開状況など現状調査を行った。分担者2名および日本人の研究協力者1名はそれぞれ台湾に赴き、そのうち松田教授の調査は論文としてまとめられ、すでに公表されている。残りの研究成果についても、近日中に学会機関誌などで公表される予定である。こうした調査および研究報告の本プロジェクト研究課題に対する具体的な意義は、まず、日本統治時代の台湾における台湾人の経済活動が、農会や信用組合など戦後台湾の競う経済の発展に継承されていく過程がより詳細に明らかにされてきたこと、次に戦後初期に国民党政府が手にしていた資源の中で日本人からの接収資産とアメリカの経済援助が決定的に大きな役割を果たしたこと、そのためにアメリカの極東政策およびその影響力を実証的に明らかにする詳細な研究が必要であるということが明らかにされたことである。
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