研究課題
本研究では、厚生労働省が実施した『雇用均等基本調査』(旧の『女性雇用管理基本調査』)の個票データを利用し、育児休業取得後の復職率、配偶者出産休暇制度の利用、子の看護休暇制度の利用に注目して実証分析を行うことを目的としている。平成25年度において、育児休業取得後の復職率に関する研究は「育児休業取得後の復職率に関する分析」というタイトルでOccasional Paperとして発表するとともに研究雑誌に投稿中である。また、子の看護休暇制度の利用に関する研究は、「子の看護休暇の取得要因に関する分析」という論題で社会政策学会第127回(2013年度秋季)大会にて報告を行った。現在、研究雑誌への投稿に向けて論文の完成を目指し、加筆訂正の作業に入っている。配偶者出産休暇制度の利用の分析に関しては、厚生労働省からデータを入手し、予備分析、記述統計量と分布の確認、推定結果の算出が終了している。分析により明らかになったのは、配偶者出産休暇が有給で利用できる事業所では休暇の利用が促される傾向があるということ、そして育児休業中に一時金等が支給される事業所では配偶者出産休暇を利用しない傾向があるということである。特に後者の結果からは、配偶者が出産した際、育児休業を取得すれば一時金等が支給される場合、配偶者出産休暇ではなく育児休業を選択する可能性があることが示唆される。今後は、こうした結果を踏まえて論文の執筆を進め、学会等での報告を行う予定である。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Occasional Paper NO.55, Institute of Industrial and Economic Research, Hannan University
巻: 55巻 ページ: 1-12