平成26年度においては、本来の地域金融機関の貸出に関する研究から少し離れ、金融政策と長期金利との関係を時系列に分析する研究を行った。非伝統的な金融政策が続く昨今、下限に張りついた動きを示す長期金利は、どのような動きを示してきたのか、非伝統的な金融政策、マネタリーベースの増加率との関係はどのようなものなのかを分析の焦点とした。データの収拾や手法の検討などは、平成25年度末から取組んでおり、平成26年度中には、最終的に国内での研究発表ならびに論文の発表を1件ずつ。そして海外でのコンファレンスでの発表を1件行った。国内においては、2014年10月に山口大学で行われた日本金融学会で"The CointegrationAnalysis of the Long-term Bond Ratesunder the Zero Lower Bound Problem"を報告。2015年2月には平成25年度の大銀協フォーラム研究支援対象として、論文を作成し同論文集に論文「流動性の罠の下における実質長期金利の分析」を発表した。また、2014年12月にはシンガポールで行われた、World Finance and Banking Symposiumにおいて、"The Cointegration Analysis of the Long-term Bond Rates under the Zero Lower Bound Problem"の報告を行った。
|